父の陰謀 ページ25
『トラゾーさんまで！一体、父上が何をしたというの!?根も葉もない噂話の類なんて、私は信じないッ！』
私はトラゾーさんの横を通り、父上の元へ駆け寄った。
父｢...私の娘は返してもらうよ｣
さぁ、行こうか。という父上の後に続き、私は会場を後にした。怪盗ごっこを楽しみたかったけれど、私の元々の願いは《家に帰る事》だ。それが願うのであれば、ただのごっこ遊びなんてしなくてもいい。
『父上、先程ぺいんとが言っていたことは、全て嘘...ですよね？』
家へと走る車の中で、私は父上に訊ねた。
父｢当たり前だ。あんなの、怪盗をしている奴らが言いそうな嘘だよ｣
『もしあれが本当だったら、私は多分ショックで倒れてしまいますよ』
私が笑いながら言うと、父上も笑っていた。ほら、やっぱり嘘だよ。
良かった、ぺいんと達を信じてなくて。
父｢ほら、着いたぞ｣
父上の手を取って車から降りると、懐かしい我が家が目の前にあった。
父｢夕飯はどうする？｣
『えーっと...食べようかな』
父｢そうか。そういえば、新しい召使を雇ったから紹介するよ。後でその人に夕飯を持っていかせるからな｣
『また...地下ですか...？』
父｢...すまないな｣
父はそう言ったきり、口を閉ざした。私も黙って、地下に戻った。
｢A様、夕飯にございます｣
『はい...』
ガチャ、とドアを開けて入ってきた召使を見て、私は目を丸くした。
『ク、クロノアさん!?』
ク｢しーっ。バレたらマズいから、絶対に話さないで？｣
人差し指を口に当て、しーっと言ったクロノアさん。大事な仕事って、もしかしてここに侵入すること？でも、一体何の為に...
私は思い切って聞いてみることにした。
『クロノアさん、どうしてここにいるんですか？』
ク｢ぺいんと達の言っていた事、覚えてる？｣
『私の父上が、私を孤児院から連れ去ったっていう話ですか？』
ク｢そう、それの事。俺は、Aに事実を伝えようと思って｣
父｢黒崎ー？そろそろ水を貰えないか？｣
ク｢分かりましたー！
じゃ、この話はまた後で｣
父上に呼ばれて、クロノアさんは行ってしまった。なんか、凄い再開の仕方だった気がする。
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彩羽#日常組大好き(プロフ) - 初コメです！めっっちゃ最高でした！！これからも応援してます！！ (2019年10月24日 17時) (
レス) id: f94ecd4e57 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - こんにちは！あーねこです！この作品本当に好きです！ (2019年10月5日 11時) (レス) id: 52451fab77 (このIDを非表示/違反報告)
香月 - 気長に待ってます← (2019年3月28日 18時) (レス) id: 436e682d4a (このIDを非表示/違反報告)
はちみつりんごぱん(プロフ) - 香月さん» コメントありがとうございます。今投稿されている《盗賊シリーズ》が全て投稿されましたらそちらの方も小説にさせて頂きたいと思っていますが、別にオリジナルでも考えていますので、気長にお待ち下さい(*’ω’*) (2019年3月28日 13時) (レス) id: 335fded264 (このIDを非表示/違反報告)
香月 - 最っっっっっっっ高に面白かったです！もう読んでる間叫びたいのを我慢しながら読んでました← また新しく日常組の小説を書いて頂けませんか？ (2019年3月28日 11時) (レス) id: 436e682d4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちみつりんごぱん | 作成日時：2019年2月3日 17時
