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ここからが本番 ページ5

『ちょっと』

緑「なんだ」

『どいてくれない』

緑「断る」

『ですよね』

うーん、困ったな。
後ろの橙の子を殺っちゃいたいんだけど。
本人も怖いみたいだし、早く楽にしてあげる方いいと思うのにな。

ロボを避ける方法を考えていると、背後からヴイイインと明らかにヤバイ音が聞こえてきた。
振り返らなくても分かる。
青い子が、チェーンソーを起動させたんだ。

『…だから何?』

振り向くと同時に大鎌を振るい、斬撃を飛ばす。

パキン…

そんな音をたてながら、チェーンソーの刃は折れて床に落ちた。

青「えっ!?そんなの、ありかな!!?」

余裕ぶった笑顔に、わかりやすい焦りの色が浮かぶ。
ああ、なんて面白い顔なんだろう。

『ありだよ。
だって僕は、不可能の無い…邪神だからね』

青「…邪神」

すごく面白い顔を緑の刀を避けつつ眺めていると、獄卒達の話し声が一部聞こえた。

谷「邪神だと?」

平「ほ!?Aってそんなスゲーやつだったのか!?」

佐「…いや…いまのは、多分…」

田「ちっ…そういうことか…」

…おっと、2人程に勘づかれたかな?
やっぱり、あの発言はしない方が良かったか。
まあいいや。
どうせ獄卒も皆まとめてズタズタに切り裂く予定だし。
そのためにも、まずはこの青の子を殺るかな。
彼の焦り顔を見るのも楽しかったけど…これからもっと面白い展開になるだろうからね。別に惜しくない。

『うん、とりあえず死んで』

鎌を頭部めがけて振り下ろす。

青「…っ!」

男は抵抗しようと銃を取り出したが、それより早く鎌の刃が頭蓋骨を砕く。
男は声にならない声をあげて息絶えた。

緑「ああああ!!」

ロボは何度も何度も僕に向かって刀を振るが、全く当たらない。
そのせいで仲間が死んでいく。
そろそろそれに耐えられなくなったか。
さて、ここからどんな動きを見せてくれるか…。

緑「…もう、無理だ」

『え』

ここで諦めるパターン!?
なにそれ、つまんない!折角期待してたのに…

緑「俺はお前から仲間を守れなかった。
だが1人だけでも、仲間を救うことができた」

『はい?何言って…』

そこで僕は始めて気づいた。

『金髪がいない!』

逃がしたのか。くそ。

『あーあ、楽しさ半減だよ。責任とってくれるよね?』

緑「もちろんだ」

緑は橙を庇うように両腕を広げた。
そこで僕は彼の胸を深く斬った。切り口から無数のコードが出ている。
それを気にせず、僕は立て続けに橙を殺す。
ああ、つまらない。
でもいいや。ここからが本番だし。

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月宮 天音 - ↓[みたい]を誤字ってました……。すみません。 (2021年9月3日 18時) (レス) id: 20a4980e6f (このIDを非表示/違反報告)
月宮 天音 - なんかクトゥルフ神話見たいで鳥肌立ちました2021年にすみません。続きを期待…… (2021年9月3日 18時) (レス) id: 20a4980e6f (このIDを非表示/違反報告)
憂鬱な修羅 - ずっとずっと待ちわびてた作品が、気づいたら完結していた…OTL 面白かった! (2019年2月4日 21時) (レス) id: dfbc2e99d7 (このIDを非表示/違反報告)
神結 - (´・ω・`) (2017年10月10日 20時) (レス) id: d435247ad3 (このIDを非表示/違反報告)
神結 - ありがとうございます! (2017年9月10日 17時) (レス) id: d435247ad3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*星羅* | 作成日時:2017年4月25日 17時

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