予想外 ページ13
『はい、つまんなーい!』
ゴロゴロ転がる坊主頭を足で踏みつける。
なんだよ、ホントに。イライラするなあ…。
まあいいか!まだ獄卒は5人も居るし。
…ふと思ったけど、獄卒の数え方って｢人｣でいいの?
鬼なのに?…まあいいや。
『はい、次だ次!!』
次に誰を、どんな方法で殺すか…それを考えるだけでさっきまでのイライラも、腕の痛みも嘘のように引いていった。
それに代わるように、楽しさがグイグイと込み上げてきて、顔のニヤつきが抑えられない。
『だ、れ、に、し、よ、う、か、な』
獄卒達を順に指差し、ランダムで相手を選ぶことにした。
｢天の神様の言う通り｣の要領で。
『わ、れ、ら、じゃ、し、ん、の…』
さあ、もうすぐ相手が決まるぞ。
そんな期待にドキドキしていた時だった。
ガシャン!!!!
『うわっ!!』
バキン、バキン!!!!
『ちょちょ、何コレ!!?』
僕の創った空間に、大きなヒビが入っていく。
そして。
バリイイイイイン!!!!
空も、客席も、地面も、用意したなにもかもが。
割れて、薄灰色の破片へと変わっていく。
破片はガシャガシャと床に降り積もり、やがて床に浸透するように消えて無くなった。
空間は、オークション会場の一室へと戻ってしまった。
『何があったんだろ…』
予想外の出来事に、さすがの僕も動揺してしまう。
ア｢何があったかって?私が破壊したのさ!｣
まだ頭が混乱する中、声のした後方に目線を向ける。
そこには仁王立ちをするアリスと、武器を拾い上げてこちらを睨みつける獄卒達がいた。
『…生意気な妹だなあ』
ア｢ありがとう!｣
『ほめてない…というか、なんでアリスごときに、この僕の空間が破壊できるの?』
ア｢私は館で生活する間、色々なことを研究していたの!これはその成果だ!｣
『ふーん…』
以外だなあ。力の弱い彼女が、知識でそこまで出来るようになるのか。そういうこともあるって、覚えとこ。
ア｢ねえ、ジャック｣
『んー？』
ア｢…私を、怒らせたのが間違いだよ。
私だけじゃない。ここに居る皆も怒らせた。
その時点で、君の負けは確定事項だ｣
『あ、そう』
何を言っているんだ、この半端者は。
僕が負けるわけないじゃないか…。
半分呆れながら、適当な返事を返す。
『そーいえば、獄卒さん達はどうなの?
僕をどうしたいのさ』
｢Aの中から追い出す｣
満場一致なんだ。
絆があるね、聞いてるこっちが恥ずかしい。
色々ありすぎて頭がごちゃごちゃして吐きそうだ。全部、片付けなきゃ…
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月宮 天音 - ↓[みたい]を誤字ってました……。すみません。 (2021年9月3日 18時) (
レス) id: 20a4980e6f (このIDを非表示/違反報告)
月宮 天音 - なんかクトゥルフ神話見たいで鳥肌立ちました2021年にすみません。続きを期待…… (2021年9月3日 18時) (レス) id: 20a4980e6f (このIDを非表示/違反報告)
憂鬱な修羅 - ずっとずっと待ちわびてた作品が、気づいたら完結していた…OTL 面白かった！ (2019年2月4日 21時) (レス) id: dfbc2e99d7 (このIDを非表示/違反報告)
神結 - (´・ω・`) (2017年10月10日 20時) (レス) id: d435247ad3 (このIDを非表示/違反報告)
神結 - ありがとうございます！ (2017年9月10日 17時) (レス) id: d435247ad3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*星羅* | 作成日時：2017年4月25日 17時
