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逃げろ ページ1

【斬島side】
田「こっちだ」

田噛の先導でワープ装置へ向かう。

「うぎゃあああ!!」
「ぐっはああああっ!!」
「キャアアアア!」

…先程から響く悲鳴に、嫌な予感しかしない。

田「この部屋を抜けた先に装置がある。だが…」

斬「悲鳴が出ているのは、明らかにこの部屋だな」

扉の向こうで、何が起こっているんだ?

ア「…すごく通りたくない」

木「でも、通らないと脱出できないよ」

ア「そうなんだけどー…」

その時、聞き覚えのある声がした。

『はい、そろそろ休憩終わり!』

…!この声は…

斬「Aか!?」

平「そうだなー!
なーんだ、ただAが助けに来ただけか!!」

一同、安心感を覚えたが、アリスだけは眉間にしわを寄せ、険しい表情をしていた。

佐「…アリス?どうかした?」

ア「…いや…大丈夫…」

斬「…?そうか。
とりあえず、犯人がAなら、入っても平気だろう」

田「だな。行くか」

念のため警戒しつつ扉を開けると、獄卒の制服を着た、白髪の女性の背が見える。
間違いない。Aだ。

Aの前には、例の5人が立っている。
…が、緑の男を除いた4人は、かなりの重症のようだ。

5人はこちらに気づいたようで、その内赤い男が焦ったような顔をして、叫んだ。

赤「おい、こっちくんな、逃げろ!!!」

その瞬間。

『スキあり!』

赤い男の腹部が、大きく裂ける。
体のありえない曲げ方をしながら、倒れる男。

赤「がっ…」

見ればAが、初めて見る大きな鎌を振り上げていた。

金「バロン!!!??」

青「…っ!うわ、なんてことだ…」

橙「ひゃあああああっ!!?」

緑「貴様っ!!」

すぐさま緑の男が刀で切りかかるが、Aはそれをひらりと躱した。

『えへへ、やっちゃった〜』

斬「…?」

ヘラヘラとした声を出すAに、違和感を覚えた。
Aは、もっと引き締まった声だったはずだが…。

『…あ、獄卒さんだ。やっほー』

こちらにひらひらと手を振ってくる。
…獄卒さん?

斬「A…」

『んー?』

斬「お前、本当に、Aか?」

『…あー…ちょっと待って』

そう言うとAは再びこちらに背を向け、残った4人に向かって大鎌を構えた。

『あれ、狩りきってないから。終わったら答えるよ』

三日月→



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月宮 天音 - ↓[みたい]を誤字ってました……。すみません。 (2021年9月3日 18時) (レス) id: 20a4980e6f (このIDを非表示/違反報告)
月宮 天音 - なんかクトゥルフ神話見たいで鳥肌立ちました2021年にすみません。続きを期待…… (2021年9月3日 18時) (レス) id: 20a4980e6f (このIDを非表示/違反報告)
憂鬱な修羅 - ずっとずっと待ちわびてた作品が、気づいたら完結していた…OTL 面白かった! (2019年2月4日 21時) (レス) id: dfbc2e99d7 (このIDを非表示/違反報告)
神結 - (´・ω・`) (2017年10月10日 20時) (レス) id: d435247ad3 (このIDを非表示/違反報告)
神結 - ありがとうございます! (2017年9月10日 17時) (レス) id: d435247ad3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*星羅* | 作成日時:2017年4月25日 17時

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