224羽 ページ30
「そうなるよね…?」
制服を着ていたというところあきらかに私のことだ
夜中にあんなやばいことが起きたんだから私たちはてっきりそっちのことだとばかり思ってた…汗
『それならベルに被害はないよね…』
「そうだけど、Aに被害が及ぶかもしれないよ??」
ユウ君の言葉で私は少し驚いた
どーして?私はいつも男装してるから見られた人が私だってことは絶対に気づいてないはず…
真もそう思ったのかユウ君に問いかけた
「その不法侵入した女子がAってバレることはないんじゃないのか?
だって、男装してるわけだし…」
「そうかもだけど、紫色の制服なんて見つかったら一発でバレるよ」
「『あ…』」
そっか…。紫色の制服なんてたしかにあんまり見たことない…
それにそのサンクルミエール学園の制服は私の部屋にハンガーにかけられている
もちろん、見えないように工夫しておいてはいるけど…
何かの時にその制服見られたらバレちゃうかもしれないんだ…。
「一応、A気をつけて」
『う、うん…。わかった』
不安と緊張とやらでなんだか飲み込まれそうになる
『(バレたらどうなっちゃうんだろ…。)』
女子だって知っているのは本当に数少ないメンバーだけ
仲のいいジャック君やエペル君にも言えていないんだから…
「A…?大丈夫か?」
『うん。大丈夫…。私、もうちょっと走ってから帰るね』
そう言って二人に背を向けて走り去った私
二人がどんな顔してたかなんて見てなかった。
______________
真side
「A。大丈夫かな」
ユウが心配そうに見つめる
不法侵入ってのはたしかに悪いことだしその噂が広まるのはわかるけど…
「なぁ、ユウ。俺らどーしたらいいと思う?」
Aを励ますにもどーしていいのかわからない
Aもその不法侵入を見た人も誰も悪くないから余計に
「…普通に接しておこう。Aに気を使うのも本人に悪いし」
そう笑いかけられ俺は頷いた
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作者名:平野いのり | 作成日時:2021年10月25日 23時