196羽 ページ2
『あ！ユウ君たちー！』
食堂でユウ君、グリム、エーデュース君たちを見つけた
「あ、A〜」
近づくとエース君に「音楽のやつどーすんの？」と言われた
『あ、そっか、エース君も音楽とってるんだっけ』
「おう。クラスは別だけどなー」
同じ音楽仲間ということで、私はエース君の隣の席に座った
『エース君は何歌うの？』
「俺？俺は最近の流行りの曲か教科書に載ってるような歌か…
まだ決めてねーけど」
『そっか〜』
しかめっつらな顔をして考えてみたものの全然思いつかない
「そーゆーお二人は？？特に真とか何歌うのか気になるわ」
「俺？」
たしかに真って歌知ってるのかな？
歌ってるところ見たことないし…
「俺はマリンバル王国の詩があるからそれ歌うぜ！」
『(あ、そっか…)』
別にこっちの世界の曲を歌わなくてもいいんだ…。
なんだったらサンクルミエール学園の校歌でもいいわけだし…
うららの曲も歌える曲は多いからいいかも…
そんなことを考えていたらユウ君が「音源とかないの？」と真にいった
「エ？オンゲン…？？」
「あ、いや、こっちの世界の歌じゃないからメロディーというか…CDみたいなのないでしょ？
アカペラで歌うつもり…？」
真は何を言われているのかわからない様子
だから私を見て助けを求めてきた
『えっと…汗
ほら！音楽の時間ってピアノとかCDとかで音楽流すでしょ？
それにのって歌うじゃん！
でも、今回のテストは個人で決めるってなったから真はマリンバル王国の詩歌うんだよね…？
マリンバル王国のその歌のメロディとかって真以外は聞いたことないわけだし…
音楽ないと歌いづらくない…？』
「あーーーーーー。考えてなかった」←
思わず真を見て苦笑い
しかし、デュースがこんなことをいった
「その音楽のテスト。そうなると二人には結構不利なことが多いな」
こっちの世界の人間じゃないから
流行りの曲とか知らないし、音源もなし
『しかも、友達は皆別の選択授業とっちゃってるし…汗』
「テストのその歌決まらないなら今度の休みに街に行って音源きいてみる？？」
「『え？？』」
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作者名：平野いのり | 作成日時：2021年10月25日 23時
