キミを思うstory37 ページ37
【紫耀side】
騒ぎを聞きつけた使用人達により
全ては片付けられた
でも、泣きじゃくる玄樹と感情を失った神だけは
元に戻ることはなかった
その日夜、神宮寺の父親に呼び出される
神宮寺の父親はとんでもないことを話始めた
今回の事件の黒幕は神の父親だった
いつまでも変わらず優しすぎる神に対する
お仕置きのようなものだった
神『どうして？どうしてこんな事すんだよ』
怒りに震える神
そして怖くてぶるぶると震えだす玄樹
父『勇太、お前は優しすぎる、人を信用するからこんな事になるんだ！大事に大事に守ってきた玄樹も守れず、親友にも裏切られてしまうんだ』
父『神宮寺家の人間なら常に冷静でいろ
そして人を信用するな、人なんて金で
簡単に変わってしまう。お前の親友が
いい例になっただろ？大金をちらつか
せると、簡単に裏切った、友情なんて
所詮そんなもんだ』
そう今回の事件は全て神宮寺に分からせる為に
仕組まれたものだった
神には自分のせいで未遂とはいえ玄樹を傷つけた
親友の人生さえ狂わせてしまった
その現実が重くのし掛かってきた
誰よりも信じていた相手からの裏切りに
神の心はもう耐えられなかった
神『うわぁー』
そう叫んで神は部屋を飛び出した
俺は慌てて追いかけた
神は自分の部屋に飛び込むように入った
紫『神‥‥大丈夫か？神のせいじゃない』
神『俺のせいで、俺がいつまでも変わらな
かったからだ』
そう言って気が狂ったように泣いた
俺はどうする事も出来ずに泣きわめく神を
一晩中抱きしめた
抱きしめたまま知らない間に寝て俺が目を覚ますと
腕の中に神の姿はなく、窓の外を眺めている
神の後ろ姿が見えた
紫『神‥‥？』
俺は恐る恐る声を掛けた
きっと神は泣いている‥‥そう思ってたのに
こちらを振り向いた神の顔は俺の想像とは
全然違っていた
紫『‥‥神？』
神『おはよう紫耀』
紫『神、大丈夫か？』
神『もう大丈夫だよ』
ニコッと笑う神の顔はまるでお面でも付けた
ように冷たく感じた
紫『大丈夫ちゃうやろ？無理すんなよ』
何度も俺が「無理するな」と言っても神は
頑なに「無理なんてしてないよ」と言うばかり
神『ねぇ紫耀‥‥紫耀は味方だよね？』
紫『当たり前や！俺は何があってもお前の
味方や』
神『じゃぁこれから俺が何しても味方だよ』
紫『神‥‥？』
神は恐ろしい顔で笑っていた
神はこの日を境に心が壊れてしまったんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 471人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kano(プロフ) - じぐいわloveさん» コメントありがとうございます。そう言ってもらってありがたいです。また更新頑張ります (2019年7月15日 0時) (
レス) id: 5b062cefbe (このIDを非表示/違反報告)
じぐいわlove(プロフ) - やっと素直になれた二人、良かったですね。こうしんいつでもまっていますよ。 (2019年7月14日 14時) (レス) id: 586a186c4d (このIDを非表示/違反報告)
Kano(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。のんびり更新にも関わらず読んでもらえて嬉しいです。これからも更新頑張ります (2019年7月14日 10時) (レス) id: 5b062cefbe (このIDを非表示/違反報告)
Kano(プロフ) - ななみさん» コメントありがとうございます。更新遅いのに読んでもらえて嬉しいです。玄樹くんと廉くんには幸せになってもらいます (2019年7月14日 10時) (レス) id: 5b062cefbe (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きを楽しみに読んでいます。最後まで頑張ってください！ (2019年7月14日 1時) (レス) id: 56a1b54847 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Kano
| 作成日時：2019年2月18日 12時
