せんせい

先生　No.7 ページ7

【玄樹side】


無理やり着いてきた先生の家
想像してたのとは違う小さなアパートだった

「なに？想像と違った？」

「えっそんな事ないよ」

「嘘が下手だね、顔に書いてあるよ」

「いや、なんか先生なら豪華なマンションとか
　に住んでそうなイメージだったから」

「あははっどんなイメージだよ、学校の
　先生でそんな所住めないよ」

って笑ってた

「体温めておいで」

そう言われてシャワーして、貸してくれた
先生の服を着ると
先生の匂いががふわっと香る

まるで先生に抱きしめられめるみたいで
なんだかすごく恥ずかしくなった

脱衣場でモジモジしていると

「ご飯出来たよー」って声が聞こえた
恥ずかしくて俯いて先生の所に向かうと

「何照れてんの？」って笑われた

そりゃぁそうだよね、無理やり押し掛けといて
いきなり恥ずかしがるなんて変な話しだ

俺が無言でいると「飯食べよ」って
先生は手を引いて座らせてくれた

先生もシャワーをして同じ布団に入る

「布団一組しかなくてごめんな」って
申し訳無さそうに謝ってきてた

「大丈夫だよ」

そう言って真っ赤になった顔が見られる事が
ないように反対を向いたまま布団に入る

「どんな入り方だよ」ってまた先生が笑った

先生が後ろから「今日はありがとう岩橋」って
また泣きそうな声でいうから
思わず先生の方を振り向くと

先生の目からはまた泪が零れてて
俺は先生をまた抱きしめた

「大丈夫、大丈夫だよ先生、俺がいるからね」

あの時の俺にはなんの力もなくて
そんな言葉なんの効力もないのに
先生ずっと「ありがとう」って抱きしめて
くれてたね

「先生‥‥」

「‥‥岩橋」
子どもだった俺は自分の体を捧げる以外の
方法なんか思い付かなくて

どんな事でも先生の為ならしたかった

だから‥‥

先生に体を捧げた

「本当にいいの‥‥？」

「‥‥うん」

俺達はこの日初めて体を重ねた

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