42時間目 ページ42
【廉side】
ショッピングモールから出ると
辺りは暗くなり、街灯のがチラチラと
輝いていた
「すっかり遅くなってもうたな」
「ホントだね、どうする晩飯も食べる？」
「そやなぁ」
腹も減ったし、せっかくやから晩ご飯も
紫耀と一緒に食べようかな、なんて思って
いると電話が鳴った
pull‥pull‥
ポケットから取り出し、画面を確認すると
玄樹のお母さんからだった
「玄樹のお母さんからや」
なんの用事だろうと何気なく出ると
慌てたように話しだす
「もしもし廉くん」
「はい、どうしたんですか？」
「玄樹がね、玄樹が帰ってこないの！」
「えっ‥‥」
「廉くんと一緒かな？」
「あっ‥‥一緒‥ちゃい‥ます」
「そうなの、どうしよう‥いつもなら
連絡あるのに連絡もなくて、まだ
帰っても来ないから心配で」
そう、いつもの俺ならすぐに察しがついて
いたはずなのに
玄樹のお母さんからわざわざわ電話がくるなんて
玄樹の身に何かあったんだとわかってたのに
俺の頭の中は玄樹以外が占めててて
紫耀と居るのが楽しくて、俺はあんだけ
大切にしてた、ううん大切にしないと
いけなかったのに
玄樹の事を忘れてたんや‥‥
今日かて玄樹が留守番なんて嘘ついてるの
分かってたのに
俺は‥‥
俺は紫耀と遊びに行きたくて
久しぶりに出来た玄樹以外の居場所が嬉しくて
俺は騙されたフリしてたんや
最低や‥‥
もう絶対に１人にせーへんって決めたのに
玄樹の事、ずっと守るって決めたのに‥‥
「おい、廉‥‥どうした？‥廉？」
「おい、廉待てよ」
紫耀が呼び止めるのも手を振り払って
俺はケータイを握りしめ
闇雲に駆け出していた
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ななみ(プロフ) - Kanoさん、いつも楽しみに読ませていただいております。待っている間も先が楽しみでワクワクですし、Kanoさんの作品を読み返して待っているので大丈夫です！更新ありがとうございます^_^ (2020年9月18日 12時) (
レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
Kano(プロフ) - グレープぐみさん» 長々とほったらかしにしてすみません、こんなにほってたのに楽しみにしてもらえてたなんてありがとうございます (2020年9月15日 12時) (レス) id: 5b062cefbe (このIDを非表示/違反報告)
Kano(プロフ) - なつみかんさん» コメントありがとうございます 更新したのでまた読んで下さいね (2020年9月15日 12時) (レス) id: 5b062cefbe (このIDを非表示/違反報告)
グレープぐみ(プロフ) - 久々の更新嬉しいです。展開気になります(^o^)楽しみにしています。 (2020年9月15日 12時) (レス) id: 3a298fd55d (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん - 更新楽しみにしてます (2020年6月21日 20時) (レス) id: bb4683d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kano
| 作成日時：2020年6月16日 16時
