マスター初登場だね ページ8
「おはよう。緑谷君。今日が君の命日だ」
「なななななななんで色葉さんが！？」
「まさか、君もトレーニングに！？」
「違うわボケェ」
翌日。
早朝の海岸で私、緑谷、ヒョロヒョロマイトで会話をする。
緑谷もヒョロヒョロマイトも驚いているようだったが、それもそのはずだ。
自身の居場所を教えてないのにバレるなんて恐怖以外の何物でもないし。
まぁ、それは良いとして。
私の目的は一つ。
「ノートを燃やせぇ貴様ぁ…」
そう。
ノートだけにしか興味がない。
緑谷がオールマイトに教授を頂いてようが、それでヒーローになろうが、知ったこっちゃない。
だが!しかし!!
自分の事となると別物じゃ!!
だから朝から張り込みしてたんだよ!!
「駄目だ!!」
緑谷は負けじと手に持つノートを隠した。
お前ごと燃やしてやろか？と思ったところで私の真後ろから声がした。
そう、よく知る声が。
「ホッホッホ。良いではありませんか。減るものではありませんよ」
「げっ!!!!!」
「あ、貴方は!!」
そう。
後ろには我が尊敬するマスターがいたのだ。
オールマイトも驚いているが、そこは謎だ。
マスターは細っそりとした長身で、髭を生やした六十代。
ヒョロヒョロマイトは見上げるような形でマスターを見ている。
すると、ヒョロヒョロマイトはなぜかオールマイトに戻ってマスターに挨拶をした。
「久方ぶりだな！レッドフィンガー」
「そうですね、オールマイト。ですが、私はもう現役は引退しておりますよ」
体格差があり過ぎる二人を遠目で見る。
話している内容はよくわからない。
が、隣にいた緑谷が声を上げだ。
「えっ！？レッドフィンガー！？」
「は？緑谷知ってんのか？」
私が聞くと緑谷はそりゃもうブツブツと語り出した。
「知ってるも何も、レッドフィンガーって功績は随一で救助もそうだけどヴィランの廃除の方が専門だったみたい。そこら辺オールマイトと似てるけどレッドフィンガーは派手な事を好まないで建物の被害もほとんどない。メディアのインタビューには答えた事がないけど救助のところは多数録画されてて、だけど黒いマントに黒い帽子だから素顔は謎のまま。怪我が原因で引退したんだけど、その後警察官になってトップになったところで即引退。そのあとは音沙汰なしだったからてっきり亡くなっちゃったのかと…」
「マスター、つまり？」
「元ヒーローで元警察官だったと言うわけです」
「なるほど」
マスターはかっこよくて強くて頼れるおじさんだけどすごくムカつきます→←緑谷は努力家
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作者名：海月 星 | 作成日時：2017年6月24日 18時
