幽霊、と“デク” ページ23
「…」
『…』
「……」
『……』
体を変わってからこんな感じだ。
いつもはやたら煩い爆豪だが、今は緊張かだんまりを決め込んでいる。
体を交換したところで、そいつになるわけではないのだから感情が手に取るようにわかるとか、そんな事はない。
視覚、聴覚は共通だが、それ以外はさっぱり。自分の顔が見れない分、感情を読み取るのは超難解問題だ。
そんな隔離された映画館のような自身の内側で、早く終わんねえかなぁ…と思っていると。
「ちょっ、陰陽師くん!?」
『…は?』
どんどん加速する視界と、遠くなる飯田の声。
部屋から出てさっさと独断行動をしていると気付くのに遅れた。
独断行動は悪くない。悪くないのだが。
『てめぇぇぇぇぇぇ!!!馬鹿みたいに目立ってんじゃねぇぞ爆弾魔!!今後の事を考えろハゲ!!』
「うるせぇ」
ほんと、今後が、今後がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
と思ってももう遅い。
「うわっ!!」
「くっ!」
右手を大きく振り抜いて爆破させる。
緑ヘッドはヘルメットを被っている女の子を庇いながら回避すると、驚いたようにこっちを見る。
「かすった…!麗日さん大丈夫!?」
「うん!ありがと」
その瞳にもう驚愕の色はなく、敵として認めた強い炎が宿っていた。
緑ヘッドが倒れた体を起こす。
「陰陽師さんの個性は未知数…一説には無個性だという噂もあって、その個性を使ったのを見た人はいない…けど雄英に入れたからにはそれなりの個性が…」
「ごちゃごちゃうるせぇよデク」
「──えっ?」
ブツブツと何かを呟いていた緑ヘッド、もといデク君が爆豪の言葉で動きを止める。
全身の力は抜け、呆然と、いや唖然と
まずい。
即座に爆豪の首根っこを掴み、無理矢理体に自身を戻す。
そして唖然と立ち尽くすデク君にスッ…と指をさした。
「何を思っているのか知らねえが」
そこで一旦言葉を区切り、対悪霊の時のように明瞭に相手を見据え──
「──私、本気だぞ?」
そして慣れない動きのままデク君に突進する。
デク君は一旦退避。走り去る彼らを見送り、カメラのないところまで歩くと
「貸し一だぞクソ熱血馬鹿」
『頼んでねえぞクソインキャ』
「ほーへーそう言っちゃうんだーへー」
『…んだよ』
「成仏させんぞ」
『てめぇが雄英でやっていけんならな』
「いけねえよクズ。成仏すんな」
『なんなんだてめぇ』
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フラペチーノ - 最高です。続き待ってます！ (2020年4月23日 19時) (
レス) id: 457bb7fd5b (このIDを非表示/違反報告)
海 星(プロフ) - 真龍さん» ひやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！ありがとうございます！！ありがとうございます！！ここ最近ほんっっっっっと更新していなくて申し訳ないのですが、そう言っていただけると本当にありがたいですっ！！コメントありがとうございます！！ (2019年2月26日 22時) (レス) id: 28c6736f14 (このIDを非表示/違反報告)
真龍(プロフ) - 神 (2019年2月21日 18時) (レス) id: cad0db13a6 (このIDを非表示/違反報告)
海月 星(プロフ) - [いくと]さん» コメントありがとうございます！罵倒×罵倒という謎の戦いを繰り広げて負けたり勝ったりしているだけなのですが（汗）笑っていただけたのなら何よりも嬉しいです！更新頑張ります！！ (2018年1月16日 23時) (レス) id: 28c6736f14 (このIDを非表示/違反報告)
[いくと] - すっっっっごく面白いです！爆笑しすぎて腹筋が……発想力羨ましいです(笑)更新頑張って下さい！ (2018年1月16日 23時) (レス) id: 31ad1d6ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 星 | 作成日時：2017年8月27日 16時
