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フシギダネ ページ6







『 お腹空いたー 』



「 ダネ 」



『 フシギダネ 』



「 ダネダネ〜 」



「 新開 、ウゼェ 」



『 ヤス 、はっぱカッター! 』



「 あいヨ 」









高三ライフ初日の昼間

遊部の部屋で行われる茶番劇







にしては 、





「 なかなか痛いぜ 靖友 ... 」






フシギダネ : 荒北靖友 の

はっぱカッター こと “往復ビンタ” には 、


手加減がない









東堂がパシリから戻るまでは

昼飯もなし





あいにく今日は始業式のみだったせいで

食堂は空いていないし

寮の昼食も今日はなし





新開、荒北、遊部はこの暇を持て余していた









「 知らネ 、Aチャン 新開がなんか言ってるヨ 」




『 いたいのいたいの 、ぱっちまでとんでけー 、 はい 大丈夫 』









ベッドに背を預け 、雑誌からは目を離さずに呟く荒北


ベッドでマンガを速読していく遊部









まあ2人とも安定に適当な返事だが 、



「 ヒュウ 、さすがA 、すっかり良くなっちまった 」









目をキラキラさせる新開に

2人とも同じ目を向ける









「 ハイハイ 、良かったネェ 」



『 でしょ ? 隼人お菓子はー? 』



「 お菓子... すまねぇ 、今はパワーバーしか... 」



「 あ 、新開昨日のヤツ 、まだ冷蔵庫にあるんじゃネ 」



「 ナイスだ靖友!! 持ってくる!! 」















『 わ 、すごい!! なにこれ!! 』






子供のように目を輝かせる遊部に

2人はお互いに目を合わせる




(( 新開 / 靖友 、グッジョブ ! ))









「 昨日来てたろ 、OBの人が置いてってくれたんだ 」





こんなただの男子高校生何かには中々お目にかかれない 、

某有名パティスリーのきらびやかなケーキ







苺がたっぷり乗った真っ赤に耀く苺のムースケーキ


違うチョコレートが何層にもコーティングされザ・高級感溢れるチョコレートケーキ


大粒の苺に真っ白な外見に所々アラザンが散りばめられたシンプルなショートケーキ






丁度三つ



上から 遊部、新開、荒北の順に

勿論ケーキのお供はベプシ で









『「「 うんまあ ッッ!!! 」」』




バン ッ




「 戻ったぞ 、お前た──── な 、なっ 、...俺を置いてズルいじゃないか ッ!! 』














本当は4個あったらしいケーキは3個だけ

帰ってきた東堂の頬は真っ赤だった









『 不思議だね 』









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作者名:酸カク糖 | 作成日時:2015年11月29日 2時

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