とこしえばな【虎】 (ページ7)

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皆さんと少しだけお話をして、ずっとここにいるのも悪いからとそろそろ部屋を出ることにした。

『じゃ、私はこれで‥今日は本当にありがとうございました』

深々と頭を下げてドアの方へ体を向けると、「ねぇ」と中村さんの声が届く。

『‥‥？』

中村「俺そこにいなかったけど大丈夫なの」

だるそうな表情とは真逆な心配した声色にドキ、と胸が鳴った。

『大丈夫です、うまくやります(笑)‥‥では』

そんな彼に自然と顔が緩み、7人に対してもう一度頭を下げると部屋を後にした。

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「あ！Aちゃんどこ行ってたの！」

ウエディングドレスから動きやすいパーティーワンピに着替えた先輩が怒ったような心配したような顔をして駆け寄ってくる。

『ん？どうかしました？』

「も～あいつらだよね、キツく言って帰ってもらったから！あーほんっとうちの会社の上おわってるわ‥‥ていうかどこいたの」

心配してくれたのか、先輩の手が私の頭を撫でる。

先輩のせいで頭撫でられるのが結構好きになってしまった。

『それが男性に助けていただいて。えっと、川島さんと、吉澤さんと、みやち「待って！え、ほんと？」

本当‥‥ですけど』

「旦那の方の招待なんだけどね、み～んなイケメンじゃなかった？」

『‥‥確かにみなさん優しくてかっこよかったです』

でもきっともう二度と会わないんだろうな。
ビシッと決めたスーツはとても高級そうだったし。

そういえば皆さん同じスーツだったから、同じ会社とかなのかな。

‥‥とにかく、普通に考えたら絶対私とは交わらない人達だと思う。

「芸能人とかよく分からないけどぽいよね！？いいなぁ～！」

『もう先輩ったら、旦那さんに怒られちゃいますよ？旦那さんも十分かっこいいじゃないですか！』

「え～ふふ(笑)あ、ほら！はやくケーキ食べに行こ？」

花が咲いたみたいにパッと笑った大好きな先輩はそう言って私の腕を引いた。