とこしえばな【虎】 (ページ39)

今日:21 hit、昨日:71 hit、合計:231,241 hit

嫉妬とドライヤーページ39

・

　

松倉「ねぇAちゃんこれどう思う？」

『うーん‥‥こっちの色の方が海斗さんぽい』

松倉「まじ！？え、俺もそっちだと思ってた！これ買お」

ソファに座る海斗さんの隣に腰掛けて、ネットショッピングを一緒に見る。

松倉「これAちゃん似合いそう」

『本当？‥‥挑戦してみようかな』

あまり着ない明るめのトレーナー。
海斗さんがいつもこういう系統を着てるのを見ていいな、なんて思っていた。

宮近「ただいま～、」

リビングの扉が開いて、その声に首を向ける。

入ってきたちゃかさんは私たちをみて一瞬固まった、ような。

松倉「おかえりちゃか！」
『おかえりなさい！早かったですね』

宮近「うん、ちょっとね。なに見てんの？」

上着を脱ぎながら松倉さんのスマホを覗き込む。

松倉「服買おうと思ってさ～、見てもらってた」

『でも海斗さんってなんでも似合いそうですよね』

そう言ってちゃかさんに共感を求めて見上げると、なぜか曖昧な顔をしていて。

『？ちゃかさん？』

不思議に思って顔を覗き込めば

宮近「え、‥‥そうだね、松倉何でも似合うよ」

我に帰ったのかそう言い残してお風呂へ行ってしまった。

『今のちゃかさん変でしたよね？』

松倉「あ～そうだった？」

『なんかあったんですかね』

松倉「‥‥さぁ？、それよりこれさ」

話を逸らされたような気がするけど海斗さんはニコニコしながらスマホを見ているから、それ以上は何も言えなかった。