失踪 ページ36
トーカside
ピンポーン
妹が居なくなってから数日後、突如鳴ったインターホン。
誰だ？
トーカ「・・はい。」
？「あの、私Aの友達の榊衣織と言います。」
榊衣織・・確かAがよく言ってたっけ。 私はそのまま玄関へ行き、ドアを開ける。
ガチャ
トーカ「とりあえず中に。」
衣織「ありがとうございます・・」
中身がほぼ肉だらけの冷蔵庫から、ペットボトルの天然水を出す。
ソレをグラスに注ぎながら、私は彼女に話しかけた。
トーカ「衣織・・だっけ。 今日は一体何の・・ 「お姉さんに見てもらいたいものがあるんです」
そう言うと衣織は鞄からスマホを取り出した。
衣織「私は、Aが居なくなってから彼女が居そうな場所を探しました。
そんな中、偶然この写真を撮ったんです。」
フォトを開いて目に飛び込んできたのは一枚の写真。
白鳩。 しかしよく見ると後ろの方にAがいた。
トーカ「これって・・・」
衣織「はい。 他人の空似かもしれないですけど、Aじゃないかなと。
ですがCCGにいる理由が分かりませんよね。」
衣織はスマホをしまって、私と向き合う。
Aが白鳩？
なんでだよ。
喰種であるAがなんで白鳩なんかにいるんだよ。
私の心は混乱していた。
衣織「そこであり得る可能性としては２つです。
1つ目は何かしらの実験等で身体の体質が変わり、CCGで保護している。」
衣織「まぁ、これは例えそうだとしても連絡くらいは寄越してくると思うので可能性は
低めですね。」
トーカ「２つ目は・・・」
衣織「Aが記憶喪失になった。ですかね。
記憶喪失なら家にも帰れませんし、連絡しようがないと思います。」
これが一番濃厚ですかね〜とグラスの水を一口飲んだ。
トーカ「そっか・・・。 じゃあ私はAに会っても話しかけるなってことか」
こんなに寂しいものか。私は分かってるのに。あいつは妹なのに。
衣織「そうですね・・・・私が伝えたかったのはこれだけです。
きっとAは戻ってきますから！それまで待ってあげてください・・！」
お邪魔しました。と衣織は帰っていった。
トーカside終了。
衣織side
A・・・何処なの？
私はAの家から出て、心の中でずっと思っていたことがある。
ソレは３つ目の可能性である。
『Aが元より喰種だった場合』だ
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作者名：由良の門を | 作成日時：2022年12月11日 17時
