現御神の戯れ【賢者の石】 (ページ11)

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拾壱ページ11

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ミネルバと二人で待ちぼうけて暫くした頃、沢山の足音と話し声が聞こえて来た。ボクが気配を消してそっとその群れの中に溶け込めば、ミネルバは安心した様に微笑んで大柄なヤツ＿＿ハグリッドと話してから新入生へと向かった。

「ホグワーツ入学おめでとう。

新入生の歓迎会が間もなく始まりますが、大広間の席に着く前に皆さんが入る寮を決めなくてはなりません。

寮の組み分けはとても大事な儀式です。ホグワーツにいる間、寮生が学校での皆さんの家族のようなものです。

教室でも寮生と一緒に勉強し、寝るのも寮、自由時間は寮の談話室で過ごす事になります。」

ハッキリとした大きな声でそう説明するミネルバを見ながら、ボクは大きく欠伸をした。なんたってこんな詰まらない話を聞かなければ行けないのか。

ミネルバはよくお菓子をくれるから、基本的にはどんな話も聞いてやる。けどこんな助け合いだの仲間だの家族だの、なんてクソみたいな話はどうしても耳に入りたがらなかった。

そうしている間にも、ミネルバは四つの寮の説明をし始めていて。周りの新入生が自分の寮が何処になるか、なんて話してるのを横目に、ボクは視線だけをキョロキョロと動かしていた。

『あ、いた。』

「 … なんだ？僕は今気分が悪いんだ。」

『そう。それは良かったな、お前の父親を知っていてね、挨拶でもしておこうかと。』

「 …… 父上を？」

会話で察した人も居るだろう、そう。ドラコ・マルフォイだ。

声色からも察せるくらい機嫌が悪い彼はきっとポッターにしてやられた直後なんだと思う。

ただ、コイツがルシウスの息子だというのだから、今後もきっと沢山付き合いがあるだろう。そう思って挨拶だけでもしてやろうと言うことだ。

まぁ、今は取り敢えず組み分けをしないといけないから、と二人で少し話しながら群れの流れに合わせて大広間に入っていった。

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