夏の終わりに想うこと (ページ15)

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智サイド

少し10秒でやるには苦しいかな、と思ったけど

和だし、削ってるのを見ながらだといけるだろうと思いカウントダウン方式を。

この方法で頑張れる人ってたくさんいる。

終わりが見えてるからなのかな、ほんとにすごい。

智「あと半分だよー。ろーーく。」

ラストスパート。痛いところだね。

A「あああああ、んんんーーー」

足をジタバタし出したAちゃん。

和「頑張れ頑張れ、あとちょっと」

すごく集中してていつもより格段に早い和。

Aちゃんのために早く終わらせてあげようとしてるのが伝わってくる。

智「なーーな、はーーーち、きゅーーーう、終わるよーー、じゅう！はい、終わり。」

和「ふぅ。よく頑張ったねーー。A。もう痛いのしないからね。」

いつのまにか涙と汗でぐしゃぐしゃのAちゃん。

ホットタオルを持ってきて拭いてあげる。

和「Aが頑張ってくれたから歯のね、神経って言うの残せたよ？ほんと偉かった。」

ぐしゃぐしゃになるまで頭を撫でてあげる和。

和もよく頑張ったよ。俺でも出来たか怪しいもん。

しばらく休憩していてやっと落ち着きを取り戻したAちゃん。

和「最後に詰めるのだけやっておこうね。Aが頑張ってくれたから白いので治せるよ。」

A「銀歯じゃない、の？」

和「そうよーどこを治したかわからないようにしてあげるからね、俺に任せなさい。笑」

あとは和1人で十分かなと思って俺は部屋を後にする。

和も立派になったなあ。4人の中で1番甘えん坊で小さい頃はさとし、さとしーってよくくっついてきてたっけ。

いつまでも可愛い弟みたいな、でも歯科医として尊敬できるところをたくさん持ってる和。

俺も頑張んないとなー。。