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｢何を腕につけているんだ。緑の粒が肌から浮いてるぞ｣
恐る恐る腕を下ろすと、蔑んだ目で私を見下ろすお兄様がいた
襲いかかろうとしていた腕は不自然に止まっており、視線は私の腕へ
あぁ、薬だ。
確かに見た目は悪いけど、そもそもこれをつける原因になったのはあなたなんだけど
……もちろん言えるわけない
折角止まったんだ。情報を収集しないと
｢書庫が燃やされたと聞きました。いつのことでしょうか｣
｢……先程だ。オマエが許可を申請していることは確認している。
一体どんな理由があって火を放ったのか、口を動かす神経が繋がっているうちに言ってみるんだな｣
書庫が燃やされた……。
やったのは当たり前だけど私じゃない
そもそも火元を持ってないし、やる意味もない。
そんなことを言ったってこの人は信じてはくれないだろう。けど事実なのだ
｢恐れながら、進言してもよろしいですか｣
｢罪人が王族へ助言を言い渡すと？｣
｢……そんな大層なものではありません。ですが、大切な書物庫を失ったのです。そちらだって真実、そして真の犯人を逃す訳にはまいりませんでしょう｣
どうやらこの腕が気持ち悪いらしいのでそれを見せつけるようにずっと顔前でクロスさせているが、震えがみっともない
今すぐにでも舌を噛みちぎりたくなるほどの圧だ。震えどうこうを制御するのは無理だ
今は頭を回せ。ここで失敗すればサーシャだって死んでしまう
｢オマエが犯人じゃないと？｣
｢えぇ、そうです。
私は確かに許可を頂きましたが、それは昨日のことです。今日は体調が悪く、一歩たりとも自室から出ていません。
他の方に確認いただいても問題ありません
もちろん私は魔術も使えませんので、この窓から抜け出すことも空間を切り裂いてテレポートすることもできません｣
青白い顔をした侍女や食事を提供してくれる料理人、それから今日私の世話をしてくれていた医師がコクコクと頷いている
それを確認したお兄様は顎に手を当て思案し始めた
緩まった圧にやっと解放された思いで息を吸う
心臓が押しつぶされてしまうかと思った
｢……一考の余地がありそうだ。
事件が解決するまでここを出ることは許さない。大人しくしてろ｣
｢わかりました……｣
当たり前のように謝罪も何もなく、場を荒らすだけ荒らして帰って行った
姿が見えなくなってもしばらく誰も顔をあげず、静かな時間だけが過ぎていった
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パール(プロフ) - あめさん» ありがとうございます🙇♀️頑張らせていただきますっ (3月14日 14時) (
レス) id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
あめ - 遅くなりましたが続編おめでとう御座います！！これからも作者様の執筆活動応援してます！！ (3月5日 20時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - もなかさん» ありがとうございます。細かく書くつもりはないんですが、お陰様で進みが遅すぎて、全然本題の人間界へ言ってくれなくて困ってます笑。ちまちま更新、頑張っていきますね。ありがとうございます (3月2日 12時) (レス) id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - もう本当に好きです。最高です。日々の生きがいにさせて貰っております！細かい描写の表現などいろいろ本当に好きすぎます。これからも無理をなさらない程度に頑張ってください！本当に心から応援しています！ 長文失礼しました。 (2月26日 1時) (レス) @page4 id: 3cb0a298d4 (このIDを非表示/違反報告)
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