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花道が自然に作られていく。
左右から、前から後ろから、無遠慮に刺される視線にうぐっと喉をつまらせ、さっきサーシャの手を握っておいてよかった。と、つい先程の自分に万歳三唱
なんともまぁ、歩きずらい……。
ここまで精神的に歩きずらいのだ、もう物理的にも歩きずらくても文句は増えまい。と、謎理論でサーシャの身体にできるだけ近付いた
ラムにパーティについて教えてと言ったが、｢存じません｣とそれはそれは申し訳なさそうに首を振っていたが、｢推測でもいいから！｣とねだって教えてもらった唯一のアドバイス
｢会場につきましたら、陛下への挨拶があるかと思われます｣
だ。
正しく、それが今実行されようとしているのだろう
入口から最も遠いところに鎮座している、あの吸血鬼がこの国の一番偉い人。陛下。国王様。サーシャのお父さん。
ホールに着いた瞬間に目に付いたっきり、威厳というか圧というか……。取り敢えず直視することが叶わなくって、姿は一瞬目にしたものを頼りに脳内で偶像。
今も前を見ている風で、実際は豪華絢爛な絵を凝視している。脳内は混み合っていて、絵の情報は入ってこない。
｢A｣
小声で隣から呼びかけられ、聞こえるよ。という意思を示すために繋ぐ手に力を入れる。
ただいま声を発せられる精神状況ではございません。
｢オレの真似して。話さなくてもいいから｣
何かしらの返事をする前に、もうぶっつけ本番まねっこ作戦は始まったようで、サーシャの手が離れ、視界にずっと捉えていた白銀の髪が消えた
しゃがまなきゃ。
半分以上脊髄反射で、なんで。とか、どうして。とか、理由を考える事なく無心でサーシャの真似をして片足を着いて
｢陛下、本日はワタシの番いをお目通しさせて頂きたく、失礼致します｣
いつもはどこか気だるげで、間延びした話し方とは全く違う。
ホールいっぱいに響き渡るようなハッキリとした物言いと、その丁寧な言葉遣いに自分とはあまりに世界が違う。と、なんでか分からないけど心臓がバクついた
心の臓を鷲づかまれているような息苦しさに息の仕方を忘れ、冷や汗が滲む。
顔を下げていて良かった。
｢皆の者。この度、見ての通り我が息子 アレクサンドル・ラグーザは番いを繕った。
それに際し、成人の儀を近々行う。我が息子の新たなる門出に祝福を｣
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パール(プロフ) - あめさん» ありがとうございます🙇♀️頑張らせていただきますっ (3月14日 14時) (
レス) id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
あめ - 遅くなりましたが続編おめでとう御座います！！これからも作者様の執筆活動応援してます！！ (3月5日 20時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - もなかさん» ありがとうございます。細かく書くつもりはないんですが、お陰様で進みが遅すぎて、全然本題の人間界へ言ってくれなくて困ってます笑。ちまちま更新、頑張っていきますね。ありがとうございます (3月2日 12時) (レス) id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - もう本当に好きです。最高です。日々の生きがいにさせて貰っております！細かい描写の表現などいろいろ本当に好きすぎます。これからも無理をなさらない程度に頑張ってください！本当に心から応援しています！ 長文失礼しました。 (2月26日 1時) (レス) @page4 id: 3cb0a298d4 (このIDを非表示/違反報告)
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