【drm】背後is指示厨 [完結]

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｢どうしたの？｣



キッチンの出入口からハルがこちらを伺っているのに気付いてようやく我に返った
な、なにしてんの、本当に！


だるまは後ろで｢うんっま！もっとくれ！もっと欲しい！｣と騒いでいるが、その声も遠く感じるほど脳がストライキを始めようとしてる

うん。ごめんね、私の脳みそ。急に電気信号流しまくりでびっくりしたよね。
だから取り敢えず、この異常に活発になった心臓やめて下さい。あと瞬き命令と筋肉の動きを自律神経様に返してください。



私だけ時を止められたかのように、ハルが心配してこちらに近づいてきているというのに動きやしない



｢A？なんか変だけど……。｣


｢へ、いき｣


なんとか動かした口でそう言って、コップと離せないままブリキのようにぎこちなくゆっくりと部屋に向けて足を進めた


ハルは追いかけても来ないし深い追求もしてこない
ありがたい。背後霊が頭おかしいことしてきてびっくりした。なんて言えないから



バフりとベットに顔面から倒れるとコップから零れたオレンジジュースが手の甲に降ってきた


｢どうした？オレンジジュース腐ってたか？｣



背後でドアがしまった音がしたので、だるまが気を利かせて閉めてくれたんだろう
そういう気遣いで来たんだ……



｢マジで、なんか腹に当たったんちゃうか｣


ギシギシとスプリングを鳴らしながらだるまが私の顔を覗くために近づいてきている。……気がする。



｢変態｣

｢へへぇ？なになになに？｣


｢えっち……｣

｢えぇぇー!?なにがｧー!?｣



はぁ。やめてよ。私は自覚があるタイプのピュアであり、芋女であり、耐性ゼロなのだから
ハル意外の異性とか知らないし、今後も知ることないと思ってたから完全放置してる分野だもの



もう一度ど大きく大きくため息をついた



｢手ｪ、汚れてんぞ｣


｢っ〜んっのぉ、バカァー！｣

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