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「はぁ〜」
暖かいお湯に韓国の美容バブを入れた白濁風呂に声が漏れないはずがない
ちなみにこのバブ、sellyが買ってきてくれたやつで洗面台に無造作に置かれていたので「どうしたの?」と聞いたら、「買った」と返ってきた
んふふ。
買ったのは分かってるってぇ。と思いながら次点の言葉を待っていると「寝るのすぐ出来るやつって、欲しいなら使ってもいいぞ」
だって
買ってきた、って言った時から私のためってのは分かり切っていたことだ
なんてったって湯船に浸かるのは私だけだから
必然的にバブも私しか使わないって訳だ
「惚れるぅ」
柔らかな香りに肩まで使って、身も心もデロデロに解ける
そもそも、新居───所謂、結婚後に引っ越してきたこの家は私のわがまま万歳なのだ
その最たるひとつがこのお風呂!
ユニットバスタイプなんて論外!
湯船あってこそのお風呂
顔の方までホカホカしてきたタイミングでお風呂を出た
鏡に映る私の裸体は普段と何も変わらない
このお腹に赤ちゃんが入ってるなんてにわかに信じ難い
体と同じ体温になってる手でおへその下あたりを触れる
さすってみてもやっぱり見た目同様何も分からない
漠然と時が経つにつれてこのお腹が大きくなることは分かっているけど、その兆しが一切ないから変な感じだ
湯冷めしないうちにさっさと身体を拭いて、だいぶ暖かくなって過ごしやすくなってきた夜に合わせた部屋着を被った
「sellyー、どうぞー」
もう1人の住人にお風呂が空いたことを伝える
向こうの方で返事の代わりに物音がして、そして足音が近づいてきた
私はドライヤーとタオルを手に洗面台を出る
ちょうどこちらに来たところのsellyに再度「どうぞ」と言うとsellyは私の髪とドライヤーを一瞥した
「乾かしてからおいでよ」
乾かしてっていうのは、私の濡れっぱなしの髪をさしているのだろう
いつもは確かに洗面台で乾かしてから出ているんだけど
「ちょっと火照っちゃって
リビングで休んでから乾かすから」
ちゃんと乾かすよ。という意思を伝えるためにドライヤーを強調して見せた
けどsellyは何を勘違いしたのか、濡れた私の前髪をのけて「大丈夫?」と心配してきた
「体調が悪いんじゃないよ
お風呂が気持ちよすぎて、いつもより長く入ってたからさ
このままドライヤーに吹かれたら暑いなって思って」
「そか」
何もこんなことは初めてではないのに、sellyはかなり敏感に私の変化を見ているようだ
嬉しいような、過剰で困るような
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もち - ヒロインの妊娠…!今後の展開が楽しみすぎてのたうち回ります!!!! (8月17日 4時) (レス) @page38 id: b8a682172d (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ♡さん» ありがとうございます!バグではなく、私が話の話数の振り方を間違えました💦お話自体はこれで抜けは無いです!教えていただきありがとうございます🙏🏻 (7月1日 19時) (レス) id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
♡ - バグりすぎてじゃなくてバグだったら、です誤字すみません(T ^ T) (7月1日 16時) (レス) id: cd266db9f4 (このIDを非表示/違反報告)
♡ - 21と22のお話が抜けてませんか...?私のバグりすぎてだったらすみません...! (7月1日 16時) (レス) id: cd266db9f4 (このIDを非表示/違反報告)
立花 - 一年前にこの作品に出会って、他の方の小説を見て回っていたら戻ってきました。本当かっこいい所を全部詰め込んだ小説で大好きです!!応援してます!更新頑張ってください!! (6月30日 20時) (レス) id: 67c41516d4 (このIDを非表示/違反報告)
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