【CR】さよなら三角、また来て2 (ページ9)

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｢………みんな天気予報見なさすぎ｣

傘という商品名のタテは確かに存在するのにそこのカゴには何一つ入っていない

sellyみたいな人がそんなに沢山いるとは……

コンビニに来た目的を失い、どうしようかとsellyの方を見上げる

sellyは傘がないことに対して興味がなさそうで、でも何かを考えるように顎に手を当て淡麗な顔を無にしていた

｢どうする？｣

さすがにこの雨を濡れて帰れと言うのは心が痛い

｢家まで送っていこうか。予報では…ほら。まだ止まないみたいだし｣

そう言ってスマホで調べた天気予報をsellyに見せた
でもsellyは｢いや｣と言ってくる

｢その辺のヤツらから貰うか
俺傘ないんだけどーって｣

｢……流石にジョークだよね？｣

｢えー？やって見せよっか？｣

｢はぁ……。いやいいよ。送ってく｣

この凶暴なワンコを抑えるべく、再び腕を掴んでコンビニの外に出た

sellyが一向に傘を開いてくれないので、｢sellyさん？｣という顔をのぞき込むとデコピンをされた

かなり痛いやつ

｢〜っ…なんでよぉ｣

｢面白くなかったから手が出ちゃった｣

｢なんていう理不尽な理由｣

｢行くよ。Aの家どっち｣

｢へ、｣

私の家？