【CR】さよなら三角、また来て2 (ページ13)

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mondoのおかげで軽くなったスクールバックを持って陽が長くなってきた空を仰ぐ

お弁当ふたつも平らげたからか、午後の授業をいつも以上に寝ていたmondoは寝すぎたと言いながら欠伸をしていた

結局sellyは今日来なかったみたいだけど、お弁当を作って欲しいというのは今日じゃなかったのかな……。
作るって言った時あんなに喜んでくれてたのに……

あの時のsellyの笑顔が年より若く、少年のような素直なものに見えて心臓を引っ張られたことを思い出す

その時と同じように心臓が動き始めたので、熱を取るために冷たい手を頬に当てた

｢……心配だな｣

｢なにが｣

｢あ、いや。｣

口に出すつもりはなかったのに、ほぼ空気のような声がmondoに拾われた
咄嗟に言い訳を考えている自分に、疑問を覚えながらも取り敢えず声を低くしたmondoを収めようと考えをまとめないまま口を開く

｢あ、さって、テス…｣

でも見切り発車をした私の口はmondoの冷ややかな目によって閉じられた
どうせバレているのに何を言い訳しようとしてるのか……

そもそも私は別にやましいこともしていないんだし

｢そう。お弁当作る約束昨日したんだけど……今日来なかったから、どうしたのかな……って｣

｢……そういう奴だろ。｣

今日、sellyと同じクラスの先輩も同じようなことを言っていた
約束守るような人じゃないって

確かに、落ち着いて彼のことを客観的に考えると、不登校児だし…暴力振るうし……
……確かに約束守るような人じゃないのかもしれないか

｢好きにしろ……｣

｢……そんなに嫌いなのか｣

｢だから好きにしろって｣

mondoの突き放すような言葉が異様に私の心臓を引っ掻いてきて、無駄に大きな声で脈略もなしに都合よく思い出した学校の課題を尾びれに付けた。

｢早く帰ろ。今日宿題出てるし｣