【CR】さよなら三角、また来て

▲ ページ21

.







｢はぅっ……｣




｢───はぁ？｣





クリティカルヒット


本当にそれ。

私の体表面積なんてこの怪我に比べればとてつもない大きさなのに、なぜピンポイントでそこを触るのか




しゃがみこんで痛みに悶えながらもどうすることも出来ず、｢うぅ……｣と唸るだけ





｢なに……。｣



｢いや、ちょっと……手、怪我してて
mondoの手がそこにピンポイントにぶっ刺さっただけでございます｣



｢え……？｣




｢大丈夫｣と上を見上げると、mondoはさっき私の腕を触ったまんまの体制でなんとも言えない表情を私に向けていた




｢そんなに痛いの……？｣



｢いや大丈夫。本当に大丈夫。｣




じわじわと引いてく痛みに私は立ち上がってもう一度大丈夫だと言った


実際大したことない。



そりゃしばらくは腫れてるだろうし、青タンになるだろうけど、ただの圧迫による怪我だし




問題はそれが人の手の形に腫れていると言うだけの話で




｢あー、課題しなきゃなぁー｣



｢おい。いや、それはおかしいだろ。説明していけって｣



｢mondoだって秘密なんでしょ？ゲーム｣




｢レベルが違うだろ、その秘密と｣




｢一緒一緒。そんなに心配しないで？私が可愛いのは分かるけど｣




｢はぁ？
…………あーもう。はいはい。もういいわ｣





こう言えばmondoが諦めることを知ってる。

こう言えば私が絶対に話さないってmondoもわかってる。



その関係がとても好きだったりする。





｢んふふ。mondoは明日は学校行くでしょ？｣



｢いきますよぉー。誰かさんは俺が見てあげないと満足に生きてけなさそうなので｣



｢いやいやいや。満足に遅刻せず学校にすら行けない誰かさんに言われたくないって｣

▲→←▲

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す