【selly】道を間違えずに/短編集 2

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｢じゃ、俺帰るわ｣と、本当に朝ごはんだけ食べてmondoは消えた

すごいなあのマイペース






｢なんか、ぶははー！AさんAさん｣



｢なんでしょう｣



｢sellyが探し回ってますよ。めちゃ連絡来てます｣



｢無視ですよ、そんなの
知らないって言ってください｣



｢嘘でも本当でも一つ一つ家を訪問して腕を回収しますって｣



｢………どういうアレなの、それ｣




物騒すぎて、むしろ意味がわからない
でもそっか……関係ないみんなに迷惑がかかるのは困る


所詮プリンだし


いやいやいやいや！
所詮じゃないけど。私とっても怒ってるけども





｢sellyにこう言っておいて下さい
みんなに迷惑かけたら、このまま日本に帰りますって｣



｢わかりましたぁー｣



そういえばと自分の携帯を確認したらsellyの通知でいっぱいだった


プリンの事だと気づいたのか、買うから戻ってこいといったメッセージばっかり





はぁぁ……なんもわかってないんだから
あのプリンは、いつも優しくない面倒くさがり屋のmondoが私のためにきっと朝早くから並んで買ってきてくれた


っていう副タイトルが大事なんだよ





｢あ、ごめん、Aさん。来た｣



｢え"…｣




Rasさんの宣言通りインターホンの軽い音が響いた


ひゅっと喉がなって、私は走ってRasさんの方に向かった




｢なんで隠れるんですかぁ｣



｢だって怖いじゃん！｣



｢大丈夫ですって、sellyし絶対下手(したて)？に出ますから
だから堂々としてればいいんですよォ｣



｢たしかに。そうだよね｣



｢はいはい｣




｢……どうぞ歩いてください｣




｢ふははぁー！じゃ一緒に行きましょぉー｣



｢どぅ……、どぅがじゃぁ……｣

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