【mondo】1でなしの6でなし

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｢……何言ってんの｣




心臓の音がうるさい
あんまりにも早すぎる鼓動に息が短くなる


どうしよう。どこか……、なにかが……怖い。





mondoはもう既に私に手を差し伸べてきていた
私はそれを受け取っていいの？


ハッキリと言われた訳でもないのに、mondoが考えてることが分かる
私は鈍感でもなんでもないから、ちゃんと理解してる





｢俺じゃダメ？｣





｢…………ぁ｣





色んなことを思い出した。
前の彼氏のこととか、彼氏でもなんでもない男友達だった人とか


それにまつわる女子たちの陰口とか




───いいよ。



そう言いたいのに





｢それはどういう顔なの｣



｢約束……して｣



｢内容によるね｣



｢私が……別れるって言ったらもうおしまいって｣



｢やだね｣



｢じゃあ、私はそっちにいかない。お触りも許可しない｣





ペシンと私の頬に添えられていたmondoの手を容赦なく叩き落とした
いったぁーと手をさすってる彼を前に私は視線を落とす



私にとって異性との付き合いって、恋愛もそりゃそうだけど友達ですらいい思い出がない

何一つとして。



安心しておけるのは身内だけ。
だって身内なら変な噂も立てられないから


故に私の拠り所はRasだけだったんだ……前までは






逃げるのが癖になっている私は逃げ道がないその橋を渡れない
mondoが私に命綱をつけてくれないというのなら、そんな危ない橋初めから渡らないに越したことはないんだ





うん、そう。そうだよ。



自分の中でそう言い聞かせた。
でも目の前の彼がいつもの低い声で｢お前なぁー｣とため息を着く




｢なんで始める前から別れる時の話しなきゃいけないんだよ
おかしいだろって！｣



｢でも大事なことじゃん｣



｢A手放すつもりないわ！｣



｢そんなんわかんないでしょ！｣




｢あーはいはいはい。いいよ、じゃその条件飲むよ
でも俺を嫌いになった以外の理由は受け付けないから｣




｢それなんの意味も───｣


｢はい、成立〜｣




素直じゃない彼は結局私に好きなんて言葉言ってはくれなくて、でも全てが詰まったキスだけを強引に受け取らされた



私が彼の思うことがわかるように、きっと彼にもバレていたんだろう……、私の気持ち

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