【selly】道を間違えずに進めたら良かったのに。[完結]

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｢…ぅ｣




首痛ぁ……


ついでにおしりも痛い






｢あ、起きたの｣




真上から声が聞こえて痛い首を抑えながら振り返ると携帯を片手に持ったsellyさんがソファーの上から見下ろしていた




｢昼寝してました｣



｢昼寝か、これ。オレもだ｣



｢いい一日ですね｣



｢なんで？｣




｢あれ、そう思いませんか？｣






こんなの学校があったら出来ないよ
なんにも考えずに昼寝なんて最高だね



気分もスッキリだ




｢あれ、洗濯機回してます？｣



｢Aがするんじゃないの。なんにもなかったけど…｣



｢韓国語が分からなすぎて諦めちゃいました。sellyさんが回してくれてるんですか？｣




｢オレがやった｣



｢ありがとうございます｣





気づけば時間もかなり進んでいて、もう夕食の準備をしなくちゃならない

私は立ち上がって固まってる体を解す


今度は逆に私がsellyさんを見下ろすとご飯？と聞いてきたので、はいと答えた




｢指大丈夫の？｣



｢大丈夫ですよ。もう痛くない……こともないけど、問題なしです｣




今夜は餃子の予定なので衛生面を考えて、包帯をべろべろと外していく
最後にテープと湿布を剥がして、sellyさんに指を突きつけた




｢ほらね｣



｢頼んでもいいけど、｣



｢sellyさんにですか？｣



｢いや、ご飯を持ってくること…なに、ぁー……｣




｢なんだ？｣





sellyさんはすぐに諦めてスマホで調べると、出前と日本語で言ってきた




｢あー、出前。いいですよ、せっかく今日買ったんですから｣



｢オレ、それ作ったことないけど｣



｢じゃsellyさんは座ってて下さい｣



｢………｣






不満そうだけどsellyさんはその場に置いて私は台所に向かった

実際ハンバーグほど指なんか使わないし親指と中指があればどうにでもなる





買ってきたキャベツを出してザックンザックン切っていく
どうせまたsellyさんは後から来るんだろうけど……

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