【selly】道を間違えずに進めたら良かったのに。[完結]

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一週間……？






｢はぁーー！！？｣



『いや、本当にごめん。でもどうすることも出来ないんだって
今私日本にいるんだよね、仕事で

だからそもそもはあんたと2人で一緒に韓国行くつもりだったし……』




｢無理だよ、一週間なんて！私お金もないし、言葉もわかんないよ！｣




『その今一緒にいる人はどう……？後でお金は返すって約束して貸してもらうとか』



｢知らない人なんだよ！？｣






出来るわけないでしょ！！！


名前も素性も知れない人に、後で返すから一週間過ごせるだけのお金貸してくださいなんて
私なら絶対に貸さないよ！






｢ど、どうすんのぉー｣



『ごめん！何とかして！あんたもう20歳でしょ！
私すぐ撮影なの、また時間できたらかけるから、じゃ！』





ちょ！


私の静止なんて一切聞かずに、電話が切られてしまった

私を嘲笑うようにツーツーという無機質な音がして、私は腕を下ろす




何でもそつなくこなしてしまう姉は分かってないんだ……
一週間も…





｢Aさん、大丈夫の？｣




もう大っ嫌い……お姉ちゃんなんて




視界がぐにゃんと歪んだ。
ダメだと思ってお腹に力を入れたら肩が震える


鼻の奥がつんとして、目頭が熱くなった





｢……なんで泣くの…｣




｢ちょっと待って下さい｣






震える声でそれだけ言って、私は心配する彼に背をつけてしゃがみ込んだ


1人でなんか無理だよぉ…

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