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ｶﾁｬﾘとソーサーとカップがぶつかる音が微かにする
茶会用の円盤テーブルに紅茶と様々な紙がなにかの規則を持って乱雑に置かれている
そんなテーブルを私と目の前の国王とが囲んでいた
｢なにか困ってることはないのか｣
｢いえ特には……｣
強いて言うなら今のこの状況だ
学園にいた方がよっぽど楽である
早く帰りたい
帰るって言葉の使い方が違うかもしれないけど
私の言葉に不満なのか、王様は似たような質問を繰り返した
｢足りないものはないのか。欲しいものは？｣
｢もう十分のものを頂いております。｣
これは本心だ
山ほどの服と山ほどの宝石類たち
美味しいご飯に暖かい寝床
どれも私一人では勿体ないと思ってしまうほどあまりに余っている
他に何か欲しいものはないかなんて、逆に何があるの？と聞きたいほどだ
｢ならいい。
本題について話せ｣
｢はい｣
私になんと言って欲しかったんだろう。
まさか、わがままを言って欲しかったんだろうか
いやいや…そんなわけ
だって、あなたからしたら私は虫けらの平民なんだから
ないない。
私は国を保つための道具
かなり待遇のいい…ね
だからきちんと対価分の働きはしなくちゃ
｢まずはユーデリナン様を私につけて下さりありがとうございます。
おかげでこの国のことを深く学べました｣
｢あー、…あいつには気をつけろ。何を企んでいるか分からん。｣
じゃ、なぜそんな人を私につけた
あぁ、思い出してきた。
初めましての開口に、母体としての価値が高い。だなんて面と向かって言われたの
別に怒ってるとかじゃないけど、確かに頭のネジが外れてる
私が権力片手に不敬罪を訴えたらどうするつもりだったんだろうか
｢チョコレートですが、原料となるカカオの量産はすぐには出来ないそうです｣
｢だろうな。元は薬木だ。｣
｢故に、レシピを売り付けるか、ないしはチョコレートのカカオの比率を変えるかに至りました｣
｢なるほど、続けろ｣
ここで誤ってはいけない。
これは私の意見を汲み取ってくれる場ではないのだ。
ただ、私の思考能力を、先を見透す力を試されているだけなのだ
そりゃ当たり前である
国の一財産になるかもしれないものを、私みたいなど素人が考えた策なんかを使うはずがない
もう政策はお偉い様の頭のいい人達が考えたもので決まっていて、私はそれに従う
だから今は私のこの三日間の考えをみせるだけの場なのだ
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パール(プロフ) - つむぐさん» そんな、他のものも読んで頂けてるなんて、恥ずかしさと嬉しさがミックスです。頑張って更新していきます！コメントありがとうございます！ (2021年5月22日 17時) (
レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - りりさん» とても励みになります！ありがとうございます！ (2021年5月20日 18時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
つむぐ - 初めてコメントさせてもらいます！ パールさんの作品はどれも読み応えがあって、毎回感激してます！！！^ ^ ほんとにほんとに面白いです 応援してます！ (2021年5月19日 15時) (レス) id: b084fb2816 (このIDを非表示/違反報告)
りり - すてきです！更新待っていました〜！ (2021年5月14日 1時) (レス) id: 5430109af4 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - おくらさん» うわぁぁ、ありがとうございます！過保護の方にも頂いてしまい、嬉しい限りです。歌い手さん、これからたくさん頑張ってもらいましょう笑 (2021年4月29日 3時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
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