過 保 護 の パパ 7【まふまふ】

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｢解放っ！｣





退院してさらに1週間
ようやく足のギブスが外れた



もう大変だったよ
リハビリがキツいし、階段の昇り降りできないし




因みに、学校では相澤先輩にお世話になりっぱなしだった

学年違うのに、いつも門まで送り迎えしてくれて




相澤先輩に悪いと思って断っても、あっちもあっちで約束を破ったことがあるので罪滅ぼしなんだそうだ





｢あんまり走るなって言われただろ｣



｢分かってるけど、二足歩行の幸せを噛み締めてるんだよ｣






パパが呆れ顔で私に着いてくる

リハビリも定期検診も全部パパが着いて来るので、まぁ一人で行きたいというわけじゃないけど、パパさすがって感じだ





｢今日歩いて帰ろ｣



｢はー？ここから家まで？｣



｢うん！パパはタクシーで先に帰ってもいいよ｣



｢そんなことすると思う？｣



｢ですよね｣




散歩がてら歩いて帰ろう

ちなみに結構距離はある



多分歩いて1時間くらい





｢そういえばさ、パパは電車乗らないよね｣



｢人多いから……。もみくちゃにされるの嫌だし｣





本当に嫌そうな顔でそう言ってきた

確かに、あんなに人が多いとパパがまふまふさんだってことがバレてしまいそうだ


そうじゃなくてもイケメンなんだから、ストーカーとかされちゃいそう






｢私もまだ……電車はちょっと怖い｣



｢いいよ、無理して乗る必要ないでしょ｣



｢ないね｣






そこまでトラウマとかないと思う
だって、事件の前後を全く覚えてないのだから



でも思い出したくもなくて、そのトリガーになりそうな電車と新幹線は近づきたくない





……でもこの都心に住んでて、電車を使えないのはなかなか生きずらい





｢僕、車の免許取ろっかな｣


｢いいよ、そんな気ー使わなくて｣


｢便利だから欲しいだけだよ｣



｢本音と建前ってね｣



｢可愛いくない｣





パパの優しさにいつか恩返しができるといいけど、なかなか全部を返すまでには時間がかかりそうだ

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