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テラスには可愛らしい机と椅子がひとつずつあって、そこでアイラがテーブルセッティングをしているところだった
｢綺麗｣
下町にいる時は星空に心をよく奪われていた
でもここは下に広がっている庭が、建物がきらびやかに見える
人の手によって作られた美しいものたちはやっぱり人の心を麗していく
私は手すりに手をかけて景色を見渡した
世界の中心にあるこの学園は、それぞれの国と中立を示すかのようにぐるりと大きな川に囲まれている
子供ばかりが集まる中立地帯
それぞれの国が自分の力を誇示するように、美しく洗礼された建物が小さいけれど7つの国が見える
｢夜でも明るいのね｣
｢本日は月が大きく上がっていますから｣
言われて上を見上げれば確かにまん丸の月が雲に阻まれることなく、星と共に輝いていた
でもやっぱり、星空だけは下町で見た方が綺麗だ
｢お待たせしました。準備が整いました｣
アイラの可愛らしい呼び掛けに、私は手すりから手を離して椅子に座った
二人の分の席はもちろんない
それをいつまでも当たり前と思えない私は、どこまでも庶民なのだろう
｢これはまふまふ様が姫様をお気遣いなさって頂いたハーブティでございます
香りも優しく、心が落ち着くかと思い勝手ながら入れさせていただきました｣
いつもとは違う透明なガラスでできたカップ
そこに黄色の液体が注がれていった
まだ紅茶の名前とか詳しい材料とかよくわかってないけど、カップに浮かぶこの花なら分かる
｢カモミール｣
｢えぇ、正解でございます｣
私がカップを持ち上げると、白の花びらがゆらゆらと左右に揺れた
両手でカップを支えて、自分の口に運ぶ
ふわっといい香りがして、そして優しい甘さと酸っぱさが口いっぱいに広がった
｢美味しい｣
｢落ち着かれたようでよかったです｣
ミラとアイラは決して私に何があったかを聞かない
それはきっと
だから何も言わずに、それでも心配してこんな素敵な夜のお茶会を用意してくれたのだ
｢2人ともありがとう｣
｢勿体なきお言葉｣
初めて見た時に感動したなと寸分たがわず同じな綺麗なお辞儀を思い出した
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パール(プロフ) - イムム・ルリクリルさん» あ、ありがとうございます。長いですがお付き合いいただけると私が嬉しいです笑。ルビは完全にやらかしです。教えていただきありがとうございます(泣) (2021年4月2日 16時) (
レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
イムム・ルリクリル - おすすめに出てきたので、読んでみたら、神作品でした！(真顔)まだ、読み終わってないですが、すごく面白いです！あ、えっとそれでページ15の上から21行目(？)のRubyって、ちゃんとrubyなっていないのは僕のところだけでしょうか…？間違いだったらすみません (2021年3月31日 18時) (レス) id: 22463df6e5 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 乃々夏さん» はじめまして、おはようございます。しょ、書籍化！？そんなですか！？ありがとうございます笑 歌い手様たちの特徴を捕えるのに必死です笑 (2021年1月8日 9時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
乃々夏(プロフ) - はじめまして！！！！なんか好きです←は？ 書籍化してほしいレベルです！！！！はぁ…志麻さんのちゃんづけヤバい////(志麻リス) (2021年1月7日 22時) (レス) id: e426f8e368 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 鼎さん» 自分の性癖をぶち込んでいこうと思います笑 (2020年12月24日 7時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
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