私に彼を会わせて下さい【そらる】

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授業も練習もバイトも終えた
アジア時間の夕飯時


やっと家に帰ってきて、買い込んだ夕飯の食材を机の上に置く


ドサドサっと1番上に鎮座していたトマトが机に散らばった


｢ちょっと休憩……｣


ソファーに滑り倒れて、寝そうになるのをスマホで阻止する


LINEの返事を適当に返し終え、Twitterを開いてはスクロール


大したことはしていないのに、時間はどんどんすぎていく


この電子機器は時間を食べる天才だ


心の中で、これを見たらおしまい！っと決め、そらるさんのアカウントに飛んでツイートを眺める


そらるさんのツイートしたものにひとしきりラブを押したら
そのリプを見てクスリとしたり共感したり、理解出来なかったり


因みに私はリプライをしたことは無い

しようと思えばできるのだが、そんなに無理してすることでもないし
そらるさんが読むわけないと分かっていても、手は進まない

何よりなんとなくファンが怖い……


さて、ご飯を作らなくては


足の反動を活かして、立ち上がる時に

よっ！

なんて、無駄に声を上げる



一人暮らしがいかに大変か……

実家なら、自室でダラダラとしているだけでご飯が出てきたというのに


お母さんには感謝である。


｢何にしよう｣


しっかりと決めてもないのに食材を買うのは私の悪い癖


悪いとわかってても、帰ってからなんとかなる！っていう謎の自信がやめさせてくれない


一人分のご飯だけを作るというのは簡単そうに見えてなかなかそうでもない

何を作ろうにも材料が中途半端に余ってしまう


｢そらるさん来ないかな……｣


なんて、絶対に叶うわけない願いがニンジンと一緒に焼かれた

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