私に彼を会わせて下さい【そらる】

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.そらるsaid




ようやっとかよ。
と言いたくなるほど、どっと疲れて家に到着

半日ぶりに戻ってきた家は何も変わることなく、やりかけのMIXやら企画書やらが散乱している


取り敢えずまふに連絡しなくては
大変不本意だがしないとなると何が起こるか分からない


LINE開くついでにちょろっと彼女のところが見えたが既読は付いていなかった
本当は忙しかったのだろうか


それとも普段携帯をいじらない人なのであろうか


───ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ


と音がする。

このタイミングはどう考えても相方のまふだ

俺がドアに向かうまでもなく勝手に入ってきて、こちらに近づいてくる


｢近い。何｣


｢何じゃありませんよ！そらるさん何してるんですか！｣


｢雨宿りさせてもらってた｣


｢あの子ファンですよね！！｣


きっと彼女がこいつの事をまふまふさんとか呼んだのだろう

隠したって仕方の無いことなのだが


｢そうだよ｣


｢なんで、家に上がり込んだんですか！
危ないですよ、色々！そういう所から炎上するんですからね！？｣


大変ごもっともだ
でも彼女自体に危険性はないと思う

そんな俺みたいな犯罪まがいのことすらできる子でもなさそうだし、何よりあの子かなりの天然さんだ


後先考えずバーってやるタイプの子だ

多分だけれど。


｢分かってるって。お風呂入って昼食べてゲームして寝ただけだって｣


｢それかなり色々やってるじゃないですか！｣


部屋を掃除しながらまふの正論を聞く
自身、かなり軽率な行動であったなとは思ってはいる


けれど言い訳をすれば、いきなり手を掴まれ説明もないまま家に来てくださいなんて言われて、こちらも思考が追いついていなかったのだ


ということで彼女の一本勝ちだ

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