私に彼を会わせて下さい【そらる】

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適当にファッション雑誌を見て、ついにやることは無い！と思った時にはもう5:30をゆうに越していた


た、大変だ‼
30分後には起こせと言われていたのにすっかりと忘れて、起こす予定時刻の30分オーバー


怒られるかな……


恐る恐る部屋を覗く
真っ暗で何も見えやしないけれど、ベットに誰かいることはよく分かる

これから起こすというのに、差し足抜き足で歩く
だんだんと目が慣れ、薄らぼんやりと見えてくるそらるさんの寝顔

写真を撮りたい……。
もう半場携帯に向かっていた手を必死に抑え、しゃがむ


｢そらるさん。起きてください。｣


揺らしながら起こすとゆっくりまぶたは開かれた
まだ状況認識で揺れているそらるさんの瞳

最後に私を見て、あぁと呟いた


｢あ、あぁ。おはよう。はぁー……よく寝た。｣


｢ごめんなさい。30分後に起こしてと言われたのにそれから30分も経ってしまいました｣


｢んー。まぁいいよ。気にしないで｣


｢それからもう一つあります｣


そらるさんがベットで起き上がり、私を見る

暗闇の中で光るそらるさんの目
月明かりも星明かりも太陽だってない

ドアから漏れるリビングの光がそらるさんを濡らしている



｢そらるさんが寝ている間、電話がありまして……｣


｢はぁ……｣


｢そのですね。そらるさんの携帯にかかってきたんです｣


｢あ、俺？｣


｢はい｣


ふんわりとした白いワンピースを握りしめ、怖くて顔が上げられない

だって他人に携帯を触られた挙句に、これから言う……勝手に電話に出たというその不躾な行い


｢まふまふさんからでした。
これは言い訳なのですが、目覚ましがなったので止めようとしたところに丁度かかってきて、電話に出てしまいました｣


｢あ、まじで？アイツちゃんと会話出来てた？｣


｢１回切られましたけれどもう1度かかってきて、そらるさんをよろしくと言われました｣


｢あー、そう。なんかごめん。
ありがとう、わざわざ電話に出てくれて
アイツコミュ障だからちゃんと会話出来ててよかったよ｣


そうそらるさんは怒るどころか嬉しそうに話した
まふまふさんの成長が嬉しいのか、はたまた別のことなのか


一ファンの私なんかには分かるはずもなかった

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