私に彼を会わせて下さい【そらる】

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最後の方は聞き取れなくて、倒れるようにして布団に入っていった


さて、私は何をしようか
時刻は16時過ぎて長針は5の場所を指している


あまり大きな音を立て、起こしてしまうなんて以ての外(もってのほか)
外には出れないし

ベランダから除く外の景色は雨は変わらず強く降っているものの、突刺すような横な降りではなくなっている


───ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ


どこからか目覚ましの音
どう考えても机の上に置きっぱなしであるそらるさんの携帯が発信元である


時刻はピッタリ4時半

今日はこの時間に起きる予定だったらしい
止めない理由は『そらるさんの携帯に触れてしまう』ということだけなので、今寝たばかりのそらるさんの睡眠のために止めるしかない


恐る恐る手を伸ばし、停止ボタンを押そうとした時だ

画面がくるっと変わり、そんでもって音も変わった
不味いと思った時にはもうボタンに触れてしまっていた


『───そ！───どし───！』


やばいまずい。電話だ。通話ボタンを押してしまったんだ私は


どうしようどうしよう
これ私が出て問題にならないかな

なるに決まってる！
私、女だし。絶対ありもしないことを根掘り葉掘り……


想像するだけで身震いものだ
このまま切ってしまってもいいのだろうか。
でもそうするしかない。

そらるさんを起こしに行くのは再度かかってきたらでいいだろう


よし、切ろう


『ちょっと！どうして喋らないんですかっ！？』


｢はい、ごめんなさい！｣


『へ……』


アホだ……。私ってこんなに馬鹿だったか。
いや、これはもはや不可抗力だろう

なぜなら
この人の声に身に覚えがあったんだから


『そらるさん……じゃないですよね？』


｢あ、はい。そちらはまふまふさんですか？｣


『…………ぁ……』


急に声が小さくなって全くあちらからの音声は聞こえなくなった


｢あの……｣


大丈夫かと聞こうとした時にはツーツーと電話の切れている音が返ってきた

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