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最終章 3話 ページ35

〈ああ。相変わらず忘れられてはないぜ〉


「ええっ!お相手の子はそのこと知ってるの!?」


〈まあな〉


否定が返ってくると思っていたため、すぐに肯定されて拍子抜けだった。


〈一番じゃなくてもいい、ってよ。……どこまで健気なんだっつーの〉


景吾が呆れながらも、笑っていた。彼女のことを思い浮かべているのだろう。


「すごいね。本っ当にいい子なんだね……。いつか会わせて。どうせあんたのことだから、海外挙式でしょう?参列者に優しい場所にしてよ?お金的に」


跡部は笑って〈了解〉と答えてくれた。


「__いつか、奥さんが一番になるといいね」


〈……そうだな。そうなるように、頑張って忘れる。向こうの相手にも悪いしよ〉


「そっか。確かにね」


__コホッ……


同意したところで、むせてしまった。


電話の向こうの景吾に謝り、スマホを置いて咳をする。


〈おい、どうした?大丈夫か?〉


一度ソファから離れ、コップに水を汲み、それで喉を潤した。


そらからまた何度か咳をすれば、やっとのことでおさまった。


「ごめんね、もう大丈夫!」


〈風邪でも引いてるのか?〉


「うーん……。ちょっと体調悪いのかも。最近咳すると止まらないんだ」


実は、咳のしすぎで吐くこともたまにある。


精市に心配させたくなかったし、伝染る風邪とかならアスリートに悪いから、一時期あまり一緒にいないように気をつけていた。抱きついてきたらするりと抜けるとかね。


そしたら、もちろん喧嘩になった。


『最近俺のこと避けるよね!?なんなの!?不倫してるの!?』


精市は、何かある度すぐに"不倫"というワードを出す。
そして、その相手には跡部景吾がはまりがちだ。


風邪引いてるからあまり近づきたくなかったのと言ったら納得してくれたけど、そのあともまた大変だった。


今度は、私が家事をする度に『何やってんの!?』と布団を巻き付けるのだ。


別に、咳が出ない時はなんともないのに……。
彼は、結婚してから増して心配性になった。


〈咳以外に、なにか症状はあるのか〉


「そうだなぁ……。食欲はないかも。なんか、ご飯の匂いが気持ち悪くて」


〈は?お前……、それ__〉

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桜田 しおり(プロフ) - 完結お疲れ様でした!素敵な作品に出会えて本当に幸せです、、またどこかでお会いできることを楽しみにしてます(^ ^) (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef32a79d1d (このIDを非表示/違反報告)
萌々(プロフ) - 瑠璃さん» 今の今まで寝てたんですけど、嬉しくて目覚めました!ありがとう〜〜!! (2018年12月8日 10時) (レス) id: 20628541ca (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 本当に最高でした!!跡部の友情出演もほんとに好き( ; ; )この作品に出会えてよかったです!!! (2018年12月8日 2時) (レス) id: 2eb96c37cc (このIDを非表示/違反報告)
萌々(プロフ) - 0525_snoopyさん» ほんとですかー!ありがとう!嬉しいです!機会があったら、他の作品もぜひ読んでいってください。作品って言えるレベルじゃないですけど... (2018年12月6日 20時) (レス) id: 20628541ca (このIDを非表示/違反報告)
0525_snoopy(プロフ) - とってもとっても読んでいて気持のいい作品でした!!ステキな作品に出会えてよかったです。 (2018年12月6日 19時) (レス) id: bac5a7f004 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:萌々 | 作成日時:2017年7月27日 19時

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