１０３話 ページ13
「ってぇな！＿＿お前さ。ほんっっっっとーーにどうしちゃったわけ？俺は優しいから、お前に猶予を与えてやったんだ。それももうお前から崩してきたわけだが。お前からぶち壊したんだから、文句言うなよ」
「ずっとやだった！｣
震える声を、気丈にさせるために強くすると、自分でも驚くほど大きな声が出た。
それにもまた少し怯む。けど、言わなくちゃいけない。
「ずっとずっとずっと、ずーーーっとやだった！
あんたらにこうやって好きな時に呼び出されるのも、叔母さんが買ってくれたペンケースを切り刻まれるのも、ゴミ出しはいつも私がやる係りで……！……なんであんたらに下に見られなきゃいけないのか、全っ然分からなかったわずっと！」
髪を振り乱して言うと、静かな路地裏にこだました。
少しの間静寂があって、道路を走る車のエンジン音だけが残される。
.
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「＿＿うし、決まり！お前が転校なんかしてから面白い標的もいなかったし、今日は久々に」
小泉は拳を作り、Aの顔の前に突き出した。
「……わかるだろ？意味」
＿＿分からないわけがない。
私はこれからこいつらに殴られる。
「んじゃー、ケータとタイキ。こいつ抑えてろ」
呼ばれた男子ふたりは嬉嬉としてAの隣に来て、Aの両腕を掴んできた。少しも身動きが取れなくなる。
「こうなったのも、お前の判断ミスのせいだから。小っ恥ずかしいこと言うようになった、お前のせい」
「小っ恥ずかしかろうが何だろうが、私は変わったわ」
怖くて、そらしてしまいそうになる視線を必死に小泉の目に合わせる。
「はあ？」
「あんたたちはずっと、同じ場所にとどまって下品に笑ってる。こうして人をいじめることでしか満たされないあんたたちよか、私はずっとましだから！」
パシッ＿＿
鋭い音がした。
一拍置いて、じんじんと頬が熱を帯び始める。
「おかしいぞお前。いい子ちゃんだったのに。言い過ぎ。＿＿今日は、死刑な」
……ああ、終わった。
私はこれから、こいつらに思う存分殴られるんだ。
Aは、覚悟を決めて目をぎゅっとつぶった。
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＿＿が、何も来ないので、恐る恐る片目を開ける。
目の前には、小泉の顔。
けど、どこか様子が変だ。
怯えたようなその目は、大通りの方に固定されている。
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「ずいぶん盛り上がってるみたいじゃねぇの」
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桜田 しおり(プロフ) - 完結お疲れ様でした！素敵な作品に出会えて本当に幸せです、、またどこかでお会いできることを楽しみにしてます(^ ^) (2019年4月4日 17時) (
レス) id: ef32a79d1d (このIDを非表示/違反報告)
萌々(プロフ) - 瑠璃さん» 今の今まで寝てたんですけど、嬉しくて目覚めました！ありがとう〜〜！！ (2018年12月8日 10時) (レス) id: 20628541ca (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 本当に最高でした！！跡部の友情出演もほんとに好き（ ; ; ）この作品に出会えてよかったです！！！ (2018年12月8日 2時) (レス) id: 2eb96c37cc (このIDを非表示/違反報告)
萌々(プロフ) - 0525_snoopyさん» ほんとですかー！ありがとう！嬉しいです！機会があったら、他の作品もぜひ読んでいってください。作品って言えるレベルじゃないですけど... (2018年12月6日 20時) (レス) id: 20628541ca (このIDを非表示/違反報告)
0525_snoopy(プロフ) - とってもとっても読んでいて気持のいい作品でした！！ステキな作品に出会えてよかったです。 (2018年12月6日 19時) (レス) id: bac5a7f004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萌々 | 作成日時：2017年7月27日 19時
