101話 ページ11
▤ ▥ ▦ ▧ ▤ ▥ ▦ ▧ ▤ ▥ ▦ ▧ ▤
「あ、クーポン…俺の分は俺が持っとるんじゃった。ちとブンちゃんに渡してくる」
(えー!おいおい二人きりにしないでよ)
Aの内心の焦りは虚しく、仁王はまた店へ消えていってしまった。
しかし__
「俺もちょっとお手洗い行ってくる。ケーキついちゃったみたいで、指がベタベタ」
Aにジャムでベタついた手のひらを見せ、精市も店の中へ入っていった。
(よ、よかったー……)
今精市とふたりきりになったら、何を話していいやら分からない。
精市とふたりで帰ったのもあれっきりで、この2日は立海レギュラー全員で帰っている。
精市とふたりきりじゃなくていいのかとみんなに聞かれたけど、むしろ彼らがいないと困るので、もちろんと答えて一緒に帰ってもらっていた。
「烏理Aさーん」
自分の名前を呼ぶ声が鮮明に聞こえて、振り向いた。
精市や仁王やブン太の声じゃなかった。
でも、最近聞いた声。
「こっちこっち!」
.
.
__嘘でしょ。
「また会ったな」
そこにいたのは、小泉だった。
しかも今日は、小泉ひとりだけじゃない。六人くらい、Aをいじめていた人たちがそこにいた。
予想もしなかった光景に、Aが目を見開く。
「わ、本当に烏理?小泉の言った通りじゃん。可愛くなってる」
その集団が近づいてくる。
まるで、友だち同士が偶然街中で出会った時のように。
どうしよう。
やっぱりまた、体が硬くなって動かなくなってた。
「ここで会えたのもなんかの縁だよな!はは。……ちょっと向こうで話そうぜ」
小泉は、瞳の色を変えて囁いた。
324人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜田 しおり(プロフ) - 完結お疲れ様でした!素敵な作品に出会えて本当に幸せです、、またどこかでお会いできることを楽しみにしてます(^ ^) (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef32a79d1d (このIDを非表示/違反報告)
萌々(プロフ) - 瑠璃さん» 今の今まで寝てたんですけど、嬉しくて目覚めました!ありがとう〜〜!! (2018年12月8日 10時) (レス) id: 20628541ca (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 本当に最高でした!!跡部の友情出演もほんとに好き( ; ; )この作品に出会えてよかったです!!! (2018年12月8日 2時) (レス) id: 2eb96c37cc (このIDを非表示/違反報告)
萌々(プロフ) - 0525_snoopyさん» ほんとですかー!ありがとう!嬉しいです!機会があったら、他の作品もぜひ読んでいってください。作品って言えるレベルじゃないですけど... (2018年12月6日 20時) (レス) id: 20628541ca (このIDを非表示/違反報告)
0525_snoopy(プロフ) - とってもとっても読んでいて気持のいい作品でした!!ステキな作品に出会えてよかったです。 (2018年12月6日 19時) (レス) id: bac5a7f004 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:萌々 | 作成日時:2017年7月27日 19時