爆豪勝己の爆発的恋愛物語 (ページ16)

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episode15 ー試験終了後ーページ16

試験が終わり、会場から出たところには勝己が突っ立っていた。

｢よォ… どーだったンだよ、試験は｣

勝己が、ややニヤニヤしながら尋ねてくる。

『勿論、余裕。私のことより、勝己はどうだったの？』

私がそう尋ねると、勝己は不敵な笑みを浮かべながら、

｢誰に聞いてんだ、余裕に決まってンだろ｣

と、答えた。

私達は同じ中学だから、同じ会場にはされない。それは緑谷くんもであって、彼がよかったのか悪かったのかは知らない。

けど、彼の個性とは一体なんなのだろうか…

勝己は緑谷くんの話題を出すだけでキレるから、今度緑谷くんに会ったときに直接聞いてみよう。

そんな事を頭の中に入れつつ、私は勝己と一緒に帰った。

｢おかえりー！勝己、A！｣

家に帰って1番に迎えてくれたのは光己さん。

『ただいま、光己さん。』

｢うるせぇクソババア！｣

｢あんた、帰ってきたらただいまでしょうが！あとババアじゃない！｣

一瞬私に微笑んでから、素早く勝己の頭をｽﾊﾟｧﾝ！と小気味のいい音を立てて叩く。

そこから始まる親子喧嘩を放っておき、私はリビングへと行く。そこに居たのは勝さん。

｢おかえり、Aちゃん。試験お疲れ様、今日の夜ご飯はAちゃんの好きなオムライスだよ。｣

相変わらず、朗らかな笑みを浮かべて私を労ってくれた。

『うん、ありがとう。手を洗ってくる。』

手を洗ってリビングへと戻ると、既に勝己と光己さんは座っていて、机の上には私の大好きなオムライスも並んでいた。

光己さんの、作るご飯はなんでも美味しい。

『いただきます』

両手を合わせ、挨拶をしてからもぐもぐと食べ始める。

『美味しい… 光己さん、これすごく美味しい…！』

私がそう言うと、光己さんは嬉しそうに笑いながら、｢それならよかったわ～！｣と言ってくれた。

横に座る勝己を見ると、特に感想は言わなかったが、無言でむしゃむしゃと食べている。

こんなにがっつくっていうことは、勝己も美味しいと思って食べているのだろう。

今日も、4人で幸せな時間を過ごした。