桃色ストーリー 3 (ページ10)

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　全国ツアーと普段の仕事を順調にこなし

　あっという間に七月になってもた

　プレゼントはというと
　綺麗にラッピングされたまま
　棚の上のお飾りになってもてる

　ご飯の約束も
　結局行く行く詐欺状態
　とことん予定が合わんまま月日が経った

　今日は秋山さんの披露宴
　そこそこおめかししてタクシーに乗り込む

　夏「えらい気合入れとるやんか」

　『そんなことないけど…披露宴やもん〜
　いつもの格好はできんやろ？』

　夏「賢志郎にも会えるしな？？」

　『それは関係ない！！』

　すーぐそうやっておちょくるやろ〜？

　会場について先輩や後輩と挨拶を交わす

　『兄さん方、おはようございます！』

　橋「えっ…A！？
　うわっ全然分からへんかったわー…」

　瀬「えーー！めっちゃべっぴんやんか」

　た「Aー！久しぶりやんけー！
　綺麗で誰か分からんかった！」

　普段可愛がってくれる
　橋本兄さんや瀬戸兄、たむら兄さん…
　挨拶をすましていく

　濱「なっちゃん、Aちゃん、一緒の席や」

　夏「お疲れさん、賑やかやな」

　『秋山さんも塚本アナも綺麗やね』

　川「せやなぁ
　 Aも今日ホンマに綺麗やで」

　見違えたわって微笑んでくる

　濱「ホンマに誰か分からんかった」

　山内「豚に真珠、馬子にも衣装の体現化やんな？」

　『山内、たまには褒めんかい』

　久しぶりの二人との会話も楽しい

　最近のことで滅入ってた気持ちも
　軽くなっていくみたい

　アキナ牛ピーチュタインでの記念撮影も
　みんなとの集合写真も
　ホンマに楽しい…

　ワイワイガヤガヤなってる中
　お手洗いに席をたつ

　お手洗いでの
　アナウンサーの方々との会話も楽しくて
　ロケの話でも盛り上がる

　戻ろうと思ってたら
　普段履きなれへんヒールに足を痛めたみたいで
　持ってきた絆創膏を貼るために
　近くの椅子に腰掛けた

　それにしても二人幸せそうやったな…

　『…結婚、かぁ…………』

　生まれてこの方
　ずっとお笑いのことしか考えてへんかったけど
　塚本アナの幸せそうな顔を見て
　なんとなく羨ましいと感じた自分もおる

　『……好きな人……好き…？？』

　

　みんな、好き
　大好き

　

　でも恋愛の好きとは違うと思う

　『恋愛の仕方とか分からへんわぁ…』

　

　はぁぁぁ

　

　自然とため息が出る

　

　「でっかい独り言とため息やなぁ」
　
　
　

　