桃色ストーリー 3 (ページ3)

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　初詣からしばらく経って
　今日は私達のラジオ番組
　"ハッピーチーズな桃色ラジオ"の生放送

　これ、結構自由な番組で楽しいんよ

　

　なっちゃんが次々とお便りを読みあげる

　夏「夏貴さん、Aちゃん、こんばんは」

　『こんばんは〜！』

　夏「私はAちゃんと和牛の川西さんが
　一緒に映ってるとほっこりします

　この前放送されていた初詣のときも
　お二人に癒やされました」

　『私、凶のショックで怪我してもて〜…
　その時は和牛の川西くんに
　大っ変お世話になりました』

　夏「付き合ってたらいいのになー
　なんて思ったりもしてます」

　『いやいや、仔牛ちゃん達に恨まれるわ』

　賢ちゃんにも申し訳ないわ
　ポロっと呟く

　お便りと私を交互に見ながら
　なっちゃんが読み続けてくれる

　夏「ところで！
　先日、川西さんの誕生日でしたが！
　 …Aちゃんは何かされましたか？

　 ……やってさ、Aは何したん？」

　たんじょうび

　……誕生日っ！！！？

　

　『……………あ"！！！』

　夏「なんやそのカエルが潰れたときみたいな声は

　えっ！まさかお前！！」

　その、まさかです
　両手で顔を覆うくらい、ホンマに情けないっ…

　『………忘れとった…………』

　夏「お前……やったなぁ〜！」

　『うわーー！！たさちゃんのも買ってない！』

　夏「あーあーあー…
　思い出さしてくれたこの方に感謝やで」

　『なっちゃん、何かあげた？』

　夏「うん、酒あげた
　あとそれに合うつまみのセット」

　『んぁぁぁぁ…………』

　忘れとったわ…
　ここ最近は地方へ飛び回っとったし
　目もぐるぐる回っとったし

　頭を抱えて唸る私を見てなっちゃんが笑う

　いつもお世話になっとる人の誕生日忘れるかぁ？
　自分で情けなくなってくる

　

　『…………今から、考えます』

　夏「そんで、また一年がたつんちゃう？」

　ケラケラなっちゃんが笑っとるけど

　うわー…笑えんわこれぇ

　