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「成瀬くん?やっぱり何かあったんじゃ…」
千紘『うるせぇよ、はたから興味なかったんだよ。お前』
…どうして、成瀬くんはそんな事を言う人じゃない
なんで…どうしてそんな…
「おかしいです!成瀬くんはそんな事言いません!」
千紘『…これが俺だ。嫌ならもう関わんな』
「1回話し合いましょう。今どこですか?」
千紘『会わない!…会えないんだよ』
…え
「えっと…成瀬くん…?」
千紘『…悪いな』
――ピロン!♬
切られた。
本当に…?
本当に私、あの人に嫌われちゃったの?
あれ…
なんでだろう。心がぎゅっと掴まれたみたいに苦しい
彼の心には私がいなかったってだけ
彼にとって瀬田葉月が必要じゃなかっただけなのに
成瀬くんがいなかったら
前の自分に戻るだけ…なのに
楽しかった事も、嬉しかった事も
ドキドキした事も
全部全部、成瀬くんが居なきゃなかったんだ。
あれ…どうしてだろう
「…うっ」
視界がぼやけた。
いつの間にか、私の足元のコンクリートに水滴が吸い込まれていった。
なんで泣くの、なんで苦しいの
成瀬くんなんて、ただのドSで恋愛が知りたいだけの相手で、私にとってただただペースが乱される相手なのに
「…なん、で…」
しんどい、辛い、やめたい
こんなの知らない。私はこんなの…初めてだ。
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紫雲(プロフ) - 最高なストーリーじゃないですか…!! (2022年4月18日 22時) (レス) @page32 id: 0ba2e60f2f (このIDを非表示/違反報告)
桜夜桜もち - これは…裏で冬華と兄がくっついてたり…?(笑) (2021年6月24日 22時) (レス) id: 54667db88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2021年2月19日 1時