夏の終わり恋の始まり。《歌い手》〔Sou〕

恋の花火の終わりには。 ページ12

あれ？
もう、十五分もたってるのに
いぶくん帰ってこないな？


２人きりにしてくれたとはいえ、
流石に心配するよ？



取り敢えずL◎NEする？

Aいぶくん大丈夫?まだ、並んでるの?


いぶくんならこれで分かってくれるはず！


ちょっと待ったら行けるでしょ！


いぶおあっ、ごめん!急に用事が出来てさ!今、家にいるから気にせずにそうちゃんとみてて?


え？まあ、いいか、
返事はあとでにしよ！
もうすぐふぃなーれの
最後の花火がさくね。

私はこの
はなびの後に失恋するから。


もう、花火が嫌いになるかもw
花火のトラウマか。ダサいな〜。


ひゅーどん！どん！どっど！どーん！


あっ、遂に最後かー。

頑張れ私！

ここはあまり知られてない場所だから、
２人きりなんだよ？


『そっ、そうくん！』


「どうしたの？」


『この話を聞いたら多分、

　そうくんには嫌われると思うから、

　私のことなんて忘れてね。』


いぶくんがくれたチャンスだもん。
私が頑張るんだ！


「え？俺が、Aを嫌う？え？


　とっ、とにかく聞けば良いんだよね？」


「いいよ！言ってみて！」



お願い。神様。
私にほんの少しの勇気を下さい。


私は、
そうくんに恋してしまったから。


すときの言葉を
伝えられるような、
勇気を下さい。

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