他の誰かより悲しい恋をしただけ

帰る場所 ページ9

教室に戻ればあの二人が私の元へやって来る。








彩「A！さっきはごめんな？

うちらがどうかしてた」








「ええよ、べつに。」








絵「なぁ、私達、これからもAのそばにいていい？」









いじめられたくないからやろ。








「好きにしーや。」









彩「ありがとう！！」









絵「ほんまにA大好き〜！！」









そう言って2人は抱き着いてくる。






うざい。







「暑いわ笑



あ、私もう帰るわぁ。淳太によろしく〜」









彩「おっけー！」









まだ3時間目やというのに荷物をまとめて教室を出た。









下足室まで向かう途中に
私の前に大きな影が現れた。









「もうええって流星」








流「どこ行くねん」









「帰んねんやんか」








流「まだ3時間目やで」









「分かってるし」









流「ちゃんと授業受けて一緒に帰ろうや。」









「いつの話やねん」









流「俺はAを1人であの家に返したくないねん」









「ふっ なにそれ


だいじょーぶ。私はあの家には帰らへんから。」









流「じゃあどこ行くん？」









「どこでもええやんか。




それともなに？

あんたが母親(あいつ)を殺してくれんの？




殺してくれるんやったら帰ってもええで。」














流「そんなんせーへんけど…」















「あぁっもうっ！！なんやねんっ！！



なんで流星はそこまで私に構うねんっ！




関係ないやんかっ！！！






それに私はっ流星を傷付けたんやでっ？？




心も身体もっ！！






私は悪い女やねんっ！！



それ以上、傷を付けたくないんやったら関わらんとってや！！」









私は流星に背中を向けて去っていった。








あぁ、私泣いてる。







拭いきれないほど涙が頬を濡らしていく。









あの事件が私の頭をフラッシュバックした。

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