他の誰かより悲しい恋をしただけ

恋心と悪心 ページ4

彩「流星君なんて言ってたん？」







「よく分からん！笑」









絵「そっかー！」








この2人に言う意味あらへんし。








望君がいるクラスに着いた。







「望君〜！」







私がそう呼べば、
幼馴染みの石野さんと喋っていた望君は
笑顔で私の所へやって来る。








石野さんは悔しそうな寂しそうな顔をする。








ごめんね、石野さん。







私も譲られへんの。








望「Aちゃん今日も来てくれたんや！」









「望君に会いたかってん〜！」









望「そっか！嬉しいわぁ！」








「望君ちょっと2人で喋らへん？」









望「ええよ！」








そこから私達は、
さっき流星を置いて出ていった屋上へ向かって
3時限目の授業をサボってまでお喋りをした。









望君と話す度、好きが募っていく。









もう少しこの時間が続けばいいのに。なんて。









でも、私は決して幸せになんてなれないって
分かっていても、好きという想いが止まらない。









この考えは決してネガティヴなんかやない。








だって事実なんやもん。









結局、私は望君と石野さんの幼馴染みの恋物語の脇役でしかない。









ヒロインをいじめる悪い女役なんやもん。









私は望君に振り向いてもらうために
ヒロインをいじめる。









いじめた後の結果なんて分かってるに
いじめなきゃ脇役にもなれない。









私の存在を白紙にされて
この世界から消されてしまう。








結局、この世界は
私にとっては嫌な世界でしかない。









上辺だけの友達を連れて
気取った女子高生を演じる。









それが私に与えられた役。









だから私の心は
とっくに黒い感情に支配されてるはずやのに









何か引っ掛かるんや。















もしかしたら、その何かが
私を変えてくれるかもしれへん。

醜い自分→←好きな人

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