ヒロインは私じゃない！！ (ページ21)

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照史Ver. ページ21

声のした方を見ればあっくんが立っていた。

「あっくん…ｸﾞｽｯ」

私は安心して涙が溢れた。

愛「あ、照史くん！

こ、これはちゃうねん！」

照「はー？何がちゃうねん！

Aをいじめてたんは事実やろっ！」

愛「ち、違うっ！！

ねー！お願い！照史くん！勘違いせんといて？

いじめてなんかないっ！

ね？そうやんね？A！」

「…っｸﾞｽｯ」

あっくんは私の傍にやって来て背中をさすった。

照「アホか。Aの目を見たら分かるわ！

あとなー愛美。

お前の性格が悪いんは、昔っから知っとたで！

もちろん、俺だけちゃうで？

他の6人もなっ！」

愛「っ…！

私はっ！照史くんが好きっ！

ずっと好きやねん！！」

照「愛美。悪いけどお前みたいな奴は無理やわ。

それに俺が好きな人は昔も今も変わらへん。

Aしかおらんねん。」

愛「っｸﾞｽｯもういいっ！！」

愛美は走って去っていった。

照「A！大丈夫かぁ？！

ごめんなぁ！すぐに気付いてやられへんくって！」

「ううんっｸﾞｽｯ

大丈夫…ｸﾞｽｯあっくんが来てくれたからっｸﾞｽｯ」

照「嬉しい事言ってくれるやん！…あかんあかん。勘違いしてまう…。」

「ええよっｸﾞｽｯ勘違いしても…」

照「えっ…って事は…A…」

「うん…ｸﾞｽｯ私、あっくんが好きっ！」

そう言うとあっくんは私を抱きしめた。

照「嘘ちゃうやんなっ？！俺、ほんまに信じんで！」

「うんっええよｸﾞｽｯ」

あっくんの方が1歳年上で心に距離を感じてしまう事もあったけど、

あっくんは年上なりに何かと親身になって
相談とか乗ってくれていた。

私が転んで泣いた時も、

照「A！美味いもん食ったら痛いのも忘れるで！」

「それはあっくんだけやろっ？ｸﾞｽｯ笑」

泣いてても自然と笑顔が溢れるくらい、いつも笑わしてくれた。

本当はずっと前から自分の気持ちに気付いてたんかもしれない。

「大好きやで！あっくん！！」

照「俺もや！」

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