【刀剣乱舞】初めまして、ブリキです弐【黒本丸】 (ページ3)

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黒四七丸ページ3

今朝の騒がしさは消え、今は今剣さんと岩融さん、私と伽羅の四人のみが部屋に残っていた。

｢さにわさまにおりいっておねがいがあります｣

｢そんなに畏まらないでください｣

｢否、これは俺達のこれからにとっても大事な願い事なのだ｣

真剣な彼らの顔に只事ではない事を察した。
恐らく、この部屋にいる相棒の伽羅もそうであろう。
三指をついてこちらを見つめる彼らを見つめ返し、静寂の中口を開く。

｢して、願い事とは｣

｢はい…。

ぼくらさんじょうのかたなである、

みかづきをすくっていただきたいのです｣

｢…頼む、新しき審神者よ｣

三条の彼らは頭を私に向かって下げた。
きっと額を畳に擦り付けてしまっている。
わかった、と言おうとすると伽羅の手に制された。

｢伽羅…！｣

｢…三日月はどこまで堕ちた｣

｢伽羅！何言って…！｣

慌てて今剣さんらの顔見るとそこには唇を噛み締めて苦しそうな顔をしていた。

｢…ついこの前、完全に堕ちた｣

｢そんな…｣

会ったのは何日前だったか。
確かに、彼の瞳には憎しみと恨みが残った複雑な心境が現れていた。
それが遂に破裂してしまったというのか。

｢みかづきのめはもう…あかくて…｣

｢…泣くな、今剣よ｣

ぐっと眉間に皺が寄るのを感じた。
隣に座る伽羅を見つめるが視線が合わない。

｢危険じゃないのか。

コイツが万が一怪我したらどうするつもりだ｣

｢伽羅！私は大丈夫だ

｢そうやっていつも怪我してるだろうが…！

アンタはどれだけ俺に心配を掛けさせれば済むんだ…！！｣

…それは｣

｢俺はアンタがこれ以上危険を冒すのは御免だ｣

ギッと歯ぎしりをした音が聞こえた。
伽羅の顔は苦虫を噛んだ様な表情をしていた。

確かに、今までの私は危険を顧みず行動しては伽羅に心配を掛けた事が多かったのだろう。

毎回毎回、その際に無視をされたり暴言を吐かれてはへらりと笑って｢大丈夫｣と返していた。

本当は伽羅はいつも私の心配をしていたんだ。

言われてから気付いた私が酷く情けなく思えた。

カチャン、と左腕が金属音を鳴らしながら動く。