いつも貴方の側に (ページ3)

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片思い(３) ページ3

【N eyes】

「リーダー、おはようございます。さみぃね～
やっぱ釣りん時は、あなた、早ぇ～な…

って、なんで翔さんがいるんです？」

「ニノ、おはよう＾＾」

「あ、に、ニノ、…うん、ちょっとね」

「…そんなに寒いの？顔、真っ赤じゃん？…」

「え？う、うんっ寒いね！やっぱ外はね！！(慌)」
「…あ、そっか…寒い…うん。」

「…」

何だこの二人？いかにも怪しいじゃん。
あんたらね、芸能人生活長いんだから、もう少しうまく取り繕いなさいよ…

「あ、じゃ、じゃぁ、翔くん、おいら、仕掛けの準備あるから、行くね！」

「あ、じゃ、じゃぁ、智くん！俺ももう仕事、行くわ！」

「頑張ってね…」

「ありがとう…！智くんも、気を付けてね？」

あーあ。大野さん行っちゃった～
翔さん、そんなに名残惜しそうにじっと見送らなくても。
念でも送ってんですかね？

「あ、…じゃぁ、ニノっ、ニノも頑張って…船、大変だね」

「…いや、私はたぶん乗りませんよ」

「…え？！」

「リアルに乗れないんだから、しょうがないでしょ。

…大野さんとゲストさんと二人で乗ってもらうことになるんでしょうねぇ…」

面白いから、ちょっと意地悪言ってみた＾＾

「…ゲストと二人きり……」

冗談じゃないっ！！！
相手は、きれいなお姉さんだぞ？！

前のときだって、嬉しそうに釣り手ほどきしてたぞ？！

年上の女、だぞっ？！

…と、頭の上に吹き出しで出てるかのようだな…

あらら。
翔さん、そんなに怒らないでよ。

我々だって、仕事でやってんですからね？
ほら、大野さん見てみな？

「……」

さすが、鋼の腹筋ではなくて心臓の持ち主だけあって
動じずに釣り具の準備に勤しんでいるわ。

…ように見えるけど、
実は微妙に糸を結び損ねるであるとか、大事なはずの釣り具を取り落すとか。

「…あの人でも動揺することあるんだ…」

真剣な表情で手元の作業をしていたかと思うと、ふと意識が反れたようにぼーっとした顔になって、少し頬を赤らめてみたり、口元に微かな微笑みを浮かべてみたり。

「……可愛いじゃん♪」

めんどくさいしイライラするけど面白いし
大野さん可愛いの取られちゃったら悔しいから

やっぱこのままほっときましょうか。
あの、片思い同士＾＾

【end】