【白鳥沢】ツッコミ予報3 (ページ16)

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3-15話ページ16

Aside

A『ほい、お土産』

林｢あざーっす！絶対美味いやつじゃん！｣

午後練前の昼休憩

結菜ちゃんに紙袋を渡すと中を見て喜んでいた

林｢んで、合宿どうだった～？何か青春起きた？｣

A『安心して、部活という名の青春しか起きてないよ。
結菜ちゃんの思ってる青春はなかった』

林｢はい、ダウト｣

はっやっ

林｢浮かない顔してる時点で何か悩んでるんでしょ？今更なんだから吐きな｣

A『うぐっ』

結菜ちゃん強すぎる

でも悩んでるのは確かだし、本当は相談したいって思ってたし

林｢嫌なことでもあった？｣

A『ううん、違うの』

言うだけ言ってみるか

林『あのね、実は』

私は合宿の事を全て話した

侑さんのこと、そして角名さんのこと

最終日で告白された事全てをお弁当を食べながら話した

結菜ちゃんはいつもへぇーとか言いながら聞くのに今回は黙って私の話を聞いていた

林｢なるほどね。それであんたは何を悩んでるわけ？｣

A『えっ』

林｢だって侑さんって人とは付き合いたいわけじゃないんでしょ？
なら付き合えないですって言えばいいんだから悩むことないじゃん？｣

ごもっとも

林｢ほら、本題話してよ。
そろそろ休憩終わるんだから言うだけ言って｣

確かにもうすぐ戻らないと皆来ちゃう

林｢ほらほら｣

カモンカモンしながら私を催促してくる

A『···変なの』

林｢うん？｣

A『こっちに戻ってきてからも今も、角名さんのことばっかり考えちゃうの』

呼ぶだけで胸が苦しい

A『会いたくて声が聞きたくて、変だよね』

林｢それって…｣

A『前に結菜ちゃんに大平さんのこと恋愛的で好きなのかって聞いたときのこと覚えてる？』

林｢覚えてるけど｣

お弁当箱をしまう

A『その時に言った一回だけしたことある片想いに、似てるんだよね』

林｢！｣

A『その人のこと考えるとドキドキして会ったり話したりすると嬉しいと恥ずかしいが混じって熱くなって。
あの感じに似てる』

懐かしいな

A『そろそろ行くね。
あっ、これだけは言っとくね』

林｢えっ？｣

A『これは恋じゃないよ』

それだけ言って

私は戻った