【白鳥沢】ツッコミ予報2 (ページ32)

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2-31話ページ32

角名side

グイッ

A『天童さん！』

ゲスブロッカーの人が海亀を強引に引く

ゲスの人とすれ違うと

背筋が凍るように

冷たい目で睨み付けられた

もしかすると俺が付けたと勘違いされたのかもしれない

角名｢やべー｣

気づかないフリをすればよかった

しばらくして俺も体育館に向かった

治と話してると視線を感じ

視線を感じた白鳥沢の方を見る

バチッ

海亀と目が合う

A『(フイッ)』

だがすぐに逸らされてしまった

あんなことあったからそうなるのも仕方ないか

微妙な気分のまま練習が始まる

切り替えてやらなきゃいけないってことは分かってる

だが

どうしてもさっきの出来事が過ってしまう

あの人は海亀のことを本気で想ってるから

怒ってたんだろうな

一方的な片想いでもあんだけ想われてるなんて

でも少しだけ

いや、その気持ちよく分かる

宮侑｢思った以上に警戒されてるな～｣

肩にズシッと侑の腕が乗られた

他人事みたいに言ってるがお前も近寄れないんだからな

宮侑｢挑発的すぎたか…(ボソッ)｣

今、聞こえた

バッチリ聞こえた

小声だったが俺は聞いたからな

事の発端はお前か宮侑

いや、こいつならするな

合宿始まってから一段とぐいぐいいってたしな

だが俺にまで被害被らせてんぞ

俺がやったと誤解されたんだぞ

角名｢侑…｣

宮侑｢ん～？｣

角名｢犯人はお前だな｣

宮侑｢えっ、角名もしかして見たん？｣

侑が目を丸くさせる

角名｢見えたんだよ、偶然。
しかもゲスの人も丁度いて、あれ見られたよ｣

宮侑｢あっ、やっぱあの人見たんか！｣

角名｢おかげで睨まれた｣

侑はケラケラと笑う

笑い事ではないぞ

宮侑｢やっぱええね｣

角名｢は？｣

宮侑｢俺のもんって印、あるとな｣

ゾクッ

あのゲスの人もだが

侑も

海亀はとんでもないやつに気に入られてしまったかもしれない